ここで、モバイル系のプロセッサの今後のロードマップを紹介、モバイルPC向けのCore i7-920XM(2GHz)、Core i7-820QM(1.73GHz)/-720QM(1.6GHz)といったプロセッサを紹介した。

ノートPC向け、Core i7について、今回が正式な発表となった。これは従来Clarksfieldというコード名で呼ばれていたもの

そして、やはりこれまでモバイルPCを担当していたMooly Eden氏(PC Client Group、General Manager、Vice President)が登場、Core i7モバイルプロセッサの特徴を説明した。

さらに次世代となる「Westmere」(32nm版Nehalem)を使い、グラフィックスデバイスをCPUパッケージに乗せた「Arrandale」、次世代マイクロアーキテクチャである「Sandy Bridge」を紹介した。Arrandaleは、グラフィックスチップは、別のダイになっているが、Sandy Bridgeでは、これをCPUのダイに統合する。メモリコントローラやグラフィックスなど主要なコンポーネントが同じダイに集積されるため、より電力効率を高めることができる。また、AVXと呼ばれる新しい命令セットが追加され、効率的な処理が可能になるという。

Intelは、Clraksfieldの次にグラフィックスデバイスをCPUパッケージに統合するArrandaleを予定している。これは、32nm Westmereコアと45nmのグラフィックス/メモリコントローラチップからなる

さらにArrandaleの次には、マイクロアーキテクチャを刷新したSandy Bridgeが登場予定。この世代では、CPUとGPUが同じダイに統合される

ここで、いくつかのコンセプトモデルを紹介した。そのうちの1つTangentBayは、キーボードとヒンジの間に小さなディスプレイを3つ装備している。これは、メインのGPUが制御するディスプレイだが、専用のソフトウェアが管理する領域になっている。ここにガジェットを表示させたり、写真やアルバムカバー画像を表示させ、ここで選択したものをメインディスプレイに表示させたり、再生させるといったデモを行った。

Intelがコンセプトとして提案するTangent Bay。キーボード側に3つの小型液晶を装備し、ここにガジェットや選択の候補を表示する。こちら側の液晶の制御も本体側のGUPが行っているという

また、専用のチップを利用する盗難対策システム「Intel Anti-Theft」も近日中に一般コンシューマー向け版の提供が開始できるとした。これは、専用チップとBIOS、オペレーティングシステム上のソフトウェア、インターネット側のサーバなどと組み合わせて、盗難されたPCのロックやデータの消去を行い、盗難されたPCを利用できないようにする技術。盗まれたPCは、ロックなどで利用できなくなり、インターネット接続などにより、位置を検出することができるようになるため、盗難自体が無意味なものとなってしまう技術だ。