去る9日、アップルは米サンフランシスコのイエルバ・ブエナ・センターにおいてスペシャルイベントを開催し、iPodファミリーの新製品と、その管理ソフトの新バージョン「iTunes 9」を発表した。その発表に合わせて、米AppleからiPod担当のショーン・エリス氏と、iTunes担当のピーター・ロウ氏が来日。今回は、両氏に新製品の特徴と魅力について話を聞いた。
iPod nanoの新ポイント
-- スペシャルイベントでは、CEOのスティーブ・ジョブズ氏が久しぶりに登場しました。その発表イベントについては、どのような感想を持ちましたか?
ピーター: 非常に刺激的な日でしたね。iTunesが刷新され、iPodも全ラインアップが生まれ変わりました。どれもとてもワクワクする機能を備えています。これらの新製品を発表できたことに喜びを感じます。
-- iPodファミリーの中では、iPod nanoがもっとも大きな進化を遂げましたが、ポイントとなる新機能を教えてもらえますか?
ショーン: 6.2mmという非常に薄い本体はそのまま、液晶サイズを2.2インチに大型化し、ビデオカメラやスピーカーまで内蔵しました。現在、YouTubeなどで一般の人々が自分で撮影したビデオを投稿するのが当たり前のように行われていますが、iPod nanoを使えばそれに参加することができます。しかも、iPod nanoの場合は撮影時にリアルタイムで映像にエフェクトをかけることができるんですよ。エフェクトは「サーモグラフィー」や「セピア」など、さまざまな種類がありますが、私のお気に入りは「サイボーグ」。SFが好きなので(笑)。
ビデオ撮影も楽しいのですが、新iPod nanoではFMラジオを聴くこともできます。しかも、ラジオ放送を一時停止する「ライブポーズ」機能が搭載されているんです。友人に話しかけられたりした場合などは途中で止めて、後で停止したところから再び聴き始めることができます。
このほか、iTunes 9の新しいフィーチャーである「Genius Mix」にも対応しました。これは、音楽ライブラリにある曲を自動的に探して、似たような曲や相性のいい曲をミックスしてくれるというもの。また、これまで「Nike+iPod」としてオプションで提供してきた歩数計機能が標準搭載されているのもポイントです。