快適&効率的に仕事が進められる理由はペンタブレットの導入
現在、松田さんの手元にあるのはマウスではなくワコムのプロフェッショナル向けペンタブレット「Intuos4」だ。
ペンタブレットを使う場面と言えばレタッチやイラストなどフリーハンドで描く世界の話では? エディトリアルデザインでペンタブレットを使っていると聞くと、どのように使っているのか知りたい! と興味が湧くのではないだろうか。
「マウスを使わなくなってから、もう2年半くらいになります。最初に使ったのは2007年6月のこと。あるセミナーでペンタブレットを使う機会があり、使ってみたら手放せなくなってしまったんです。とにかく、長年使い慣れたペンと同じ形状のポインティングデバイスでアプリケーションを操作できるのが便利ですね。ペンタブレットを使い始めて思ったのが、マウス操作は思っている以上に身体的負担が大きいということ。マウスを使っていると、肘をついたまま手首から先を動かすことが多いので、肩や背中にも負担が掛かっているんですよね。僕が想像するに、あれは今まで人類が経験したことが無かった動きに違いない(笑)。まあ、それは極端な話だけど、そう思えてしまうくらいペンタブレットは長時間使っていてストレスを感じない」
「僕の使い方はペンタブレットのヘビーユーザーにはほど遠いんだけど」と言われる松田さん。しかし、同業の友人たちはその環境に興味津々のようで、「(ペンタブレットの)使い心地はどう?」と聞かれることも多いのだとか。使い慣れるまでに気になった部分はなかったのだろうか?
「もちろん、長年マウスを使っていたわけだから最初は戸惑う部分もありましたよ。とくにマウスカーソルを動かす距離感がマウスとペンタブレットでは違うので、最初は大きく動かしすぎて思ったようにポインタ操作ができないこともありました。ペンだと少しの動きでも感知してくれるので……。今ではペン操作ならではの感覚にも慣れて、逆にマウスを使うほうが疲れてしまう(笑)。それに、不思議なことにMacに向かって作業する時間も短くなりました。効率的に仕事ができるというのかな。たぶん、無駄な動作がなくなってるからだと思うんだけど」
エディトリアルデザイン×ペンタブレット環境は、想像以上にエルゴノミクス的な効果が大きいようだ。そして、マウス使用のストレスから解放され、作業効率がアップしたという点は見逃せない。すっかりペンタブレットが手になじんだ様子で、ペンを持ったまま考え事をしたり、そのままオフィス内を移動したりと、その使用感はアナログのペンと同じ。そんなところが「たまらなく使いやすい」と松田さんは言う。
「Adobe Photoshopで写真の切り抜きをする、イラスト作成に使う、そんなペンタブレット本来の使い方にも魅力を感じるし、実際に以前より簡単にマスク作成やダイアグラムのデザインが行えます。でも、僕の中では"最高に使いやすいポインティングデバイスがペンタブレットだった"ということが使い続けるいちばんの理由なんです。一度使い慣れると、もうマウスには戻れませんよ」
松田さんがオススメするIntuos4の使い方
Intuos4は2009年4月に発売されたIntuosシリーズの最新モデル。松田さんの普段の使い方と合わせて、エディトリアルデザインにオススメの機能を紹介しよう。
1、3種類のサイズから選べる!
松田さんによれば「エディトリアルデザインはイラスト作成やレタッチ作業と違ってメニュー操作がメインなので入力エリアは小さくても大丈夫」とのこと。Intuos4は最小サイズが309×208mm(Small)だから机上スペースを圧迫せず導入できる。
2、タッチホイールで数値増減が可能!
画面スクロールや拡大縮小に便利なタッチホイール。しかし、エディトリアルデザインで使用するなら、メニュー画面の数値増減に使うと便利。ペンを持たない手で操作できるから、効率アップが期待できそう。
3、よく使う機能を画面に表示してペンで選択できる!
ラジアルメニューを使えば、コピーやペースト、アンドゥといったアプリケーション操作によく使うメニューをワンタッチで画面上に表示し、ペンで選ぶだけで実行可能。キーボードを使う必要がないのでさらに手首の負担が減るはず!?
Intuos4を使ってPhotoshopを効率的に操作する方法はこちらより
(撮影:高嶋一成)