従来機から大きく変わったのは「ガイドモード」を搭載したこと。これはパソコンソフトの設定でよく見られる「ウィザード」のように、解説のテキストを読みながら順を追って、各種の設定を行える仕掛けだ。
使い方は、まずモードダイヤルを「GUIDE」の位置に合わせると、液晶画面にガイドメニューとして「撮る/見る・消す/設定する」の3項目が表示される。ここから、たとえば「撮る」を選ぶと、続いて「場面にあわせて撮る/テクニックを使って撮る/セルフタイマーやリモコンを使う」の3項目が表れ、さらに進むと「背景をぼかして撮る」や「人物の動きを止めて撮る」といった項目が表示される。
仮に「背景をぼかして撮る」を選んだ場合は、絞り優先AEモードに設定され、解説のテキストを表示しながら絞り値の設定をうながされる。また「風景や街並みを撮る」を選ぶとシーンモードの「風景」に、「花や小物をアップで撮る」を選ぶとシーンモードの「クローズアップ」にそれぞれ自動的に設定される。つまり、カメラの機能設定に自信がない、まったくのビギナーに向けたモードである。
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ガイドモードのトップメニュー |
「撮る」を選ぶと3項目が表示される |
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「場面にあわせて撮る」を選ぶと、さまざまな撮影シーンが表示される |
フラッシュモードやレリーズモードなども設定できる |
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「見る・消す」では、スライドショーや画像消去を選べる |
「設定する」では、画質モードやサイズなどを設定できる |
このガイドモードは、あらゆる撮影シーンを網羅しているわけではなく、場合によっては撮りたい状況とウィザードがうまく合致しないこともある。また、いちいちウィザードを選んでいる間にシャッターチャンスを逃すこともあるかもしれない。そもそもスピードが必要なカメラという道具に、パソコン的なウィザード操作が果たして似合うのか、という疑問も感じる。
もっとも、ビギナーの場合でもガイドモードを不要と感じるなら、最初から従来通りのシーンモードを利用すればいい。ガイドモードは万能ではなく、まだ詰めが甘い印象も残るが、一眼レフ機の入門者が機能や設定を覚えるための、ひとつのきっかけにはなるだろう。以下の作例は、ガイドモード(またはシーンモード)を利用して撮ったものだ。……つづきを読む
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[撮影モード:風景(F10、1/250秒) / 感度:オート(ISO180) / WB:オート / ピクチャーコントロール:風景 / レンズ:AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR / 焦点距離:18mm] |
[撮影モード:風景(F10、1/250秒) / 感度:オート(ISO100) / WB:オート / ピクチャーコントロール:風景 / レンズ:AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR / 焦点距離:26mm] |
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[撮影モード:風景(F11、1/500秒) / 感度:オート(ISO100) / WB:オート / ピクチャーコントロール:風景 / レンズ:AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR / 焦点距離:20mm] |
[撮影モード:風景(F8、1/60秒) / 感度:オート(ISO200) / WB:オート / ピクチャーコントロール:風景 / レンズ:AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR / 焦点距離:55mm] |
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[撮影モード:クローズアップ(F5.6、1/125秒) / 感度:オート(ISO200) / WB:オート / ピクチャーコントロール:スタンダード / レンズ:AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF) / 焦点距離:200mm] |
[撮影モード:スポーツ(F5.6、1/250秒) / 感度:オート(ISO800) / WB:オート / ピクチャーコントロール:スタンダード / レンズ:AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF) / 焦点距離:200mm] |