大抵の場所で釣りができるちょい投げ

ちょい投げとは、砂浜で100m以上も仕掛けを投げる本格的な投げ釣りではなく、20mから30mくらいの近場に仕掛けを投入するお手軽な投げ釣りだ。水底が砂地や砂利であれば、どんな所でもできるので、旅先で最も成立しやすい釣りの1つ。

ターゲットは、シロギスやハゼ、メゴチ、カレイなど。釣り方は簡単で、仕掛けをセットしたら海に向かって投げ込み、後は糸を張った状態で魚が針に掛かるのを待つだけ。釣果をのばしたい場合は、仕掛けの投入後にゆっくりとリールを巻いてエサを動かし、魚を誘うと同時に広範囲を探っても良いし、投げ込む場所を色々と変えて、釣れるポイントを見つけるのも効果的。面倒だったら、置き竿のまま待っていても釣れるので、10分から20分待ってもアタリがないようなら巻き上げてエサのチェックをして、再度導入を繰り返すだけでもかまわない。

合宿旅行初日は、同行した女性編集者に湾内に突き出た小さな船着きでちょい投げに挑戦してもらった。小1時間ほどしか釣りができなかったが、20cmを超える大型のシロギスを釣ることに成功。エサや仕掛けをフグに噛み切られる事の方が多く、残念ながら釣果はその1匹のみ。しかし、待ち時間の暇つぶし程度だったので、十分に楽しんでもらう事ができたようだ。

ちょい投げに挑戦してもらった小さな船着き場

大型のシロギスを釣ることができた

筆者1人で岩や海藻の多い砂地へ移動してちょい投げを試したところ、磯に生息する様々な魚を釣ることができた。ただし、仕掛けが岩や海藻に引っかかってしまう"根掛かり"も多発するので、予備の仕掛けを多めに持っていく必要があるだろう。

磯で釣れる代表的な魚「キュウセン」。写真はメスだが、オスの体色は美しい緑色

人工エサで釣れた「オハグロベラ」。このほかにも色々な魚が人工エサで釣れた

体長10cmほどの「ネンブツダイ」。磯や防波堤付近を群れているのを良く見かける魚で、この大きさで成魚だ

ハゼの仲間「キヌバリ」。美しい模様を持つ魚が釣れると、それだけで楽しいものだ