予備知識はまったく不要! すんなり入れちゃいます

ヒュー・ジャックマンやハル・ベリーの人気を決定付けた大ヒット作『X-MEN』シリーズ。ファンの熱烈なラブコールの甲斐あって、謎多き人気キャラクター、ウルヴァリンの過去を描く『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』がついに登場です! 今年5月の本国公開時には、3日間で8700万ドル(約87億円)を稼ぎ、2位の「Ghosts of Girlfriends Past」に6倍近くの差をつけて首位デビューを飾っています。とはいえ、『X-MEN』シリーズ未体験者にとっては「敷居が高いな……」と感じられてしまうかもしれません。しかし、本作は『X-MEN』シリーズの序章的ポジション。正直、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』から始めても十二分に楽しめます。むしろいちばんスムーズな入り方かも!? というわけで、9月11日の日本公開を前に、映画『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』の見どころを一気に予習しておきましょう!

ウルヴァリンの誕生を描く「エピソード0」にあたる

物語は1845年からスタート。手から金属をも切り裂く鋭い爪が飛び出す特殊能力を授かったジェームズ・ハウレット(ローガン、後のウルヴァリン)と兄のビクター・クリード(セイバートゥース)は共に南北戦争、2度の世界大戦やベトナム戦争を経験するうちに、軍人ストライカーから特殊部隊「チームX」へスカウトされます。

映画の冒頭で、幼少時代に始まり、いくつもの戦争に従軍する様子がテンポ良く描かれているのですが、これがかなり良い出来で、いきなり目が離せなくなります。 今から何が始まるのか、どんなものを見せてもらえるのか、期待と興奮が自ずと高まる素晴らしいオープニングです。

これはノルマンディー上陸作戦?

しかし、無意味な戦いに疲れたローガンは兄ビクターと決裂して「チームX」を離脱。初めて愛した女性ケイラ(シルバーフォックス)と平穏な生活を送ります。しばらくは普通の人間のように落ち着いた日々を過ごしますが、それは長く続かず、対立した兄ビクターによって突然壊されてしまいます。恋人ケイラを失ったローガンはビクターに復讐を果たすため、ストライカーの新プロジェクト「ウェポンX計画」に同意。全身に移植された超金属アダマンチウムとはローガンにどんな影響を与えたのか!? 憎しみ合う兄との関係は? そして恋人を失った悲しみからローガンは立ち直れるのか? 最先端CGをふんだんに使用したド派手なアクションと、良質な人間ドラマが絶妙にブレンドされているため、109分があっという間に感じることでしょう。

絆? 憎しみ? 複雑な兄弟の想い

幼い頃に2人で家を出てから、ずっと一緒に戦場を渡り歩いてきたローガンとビクター。「チームX」でも暴走気味の兄を冷静な弟が諫めながら、共に任務を遂行してきた2人ですが、ローガンがチームを抜けたことで、この均衡が崩れてしまいます。ローガンを追い、戦いを挑むビクター。

共に処刑台に上がったことも……。不死身なので2人とも無事でしたが

非道きわまりない所行の裏にも、単なる憎しみのゆえだとは断言できない複雑な感情が感じ取れます。たった1人の血を分けた弟を取り戻したいから?

「獣になれ!」

ビクターはそう言って挑発します。葛藤する2人の兄弟の行く末に何が?

憎み合っていても兄弟

キーワードは"別れ"と"裏切り"

ローガンの進む道には身を切り裂かれるような"別れ"と"裏切り"が渦巻いています。その一つ一つが重く、悲しく、ローガンをさらに絶望の底に叩き込んでいきます。

質素ながらも愛に満ちあふれた生活を送るローガンとケイラ。そのケイラを失ったローガンは笑顔も永遠になくしてしまったのです。凄まじい喪失感と、それと比例してたぎる復讐心。まさにこのとき最強の男であり、哀しきヒーロー"ウルヴァリン"は誕生します! そして復讐に燃えるウルヴァリンの行く手には、さらなる強大な敵と、最大の裏切りが待ち受けているのです。

見つめ合う恋人同士。でも……

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