マイクロソフト コマーシャルWindows本部・中川哲本部長

マイクロソフトのコマーシャルWindows本部・中川哲本部長は、「Windows 7では、低スペックのPCにおいても、高いパフォーマンスが得られること、使いやすいインタフェースを実現していること、過去に開発したアプリケーション資産をそのまま利用できる互換性に優れていることが特徴となる。ロゴプログラムを取得しやすいものとしており、互換性については万全の準備で進めてきた」とした。

また中川氏は、今回の会見で、Windows 7の新機能であるSensor & Location Platformについて説明した。

「Windows 7は、センサー機能について、APIのレベルで初めて対応したOSになる。これにより、Windows 7を介して、センサーデバイスとソフトウェアが連携し、ビジネスチャンスを広げることになる」とし、具体的な利用事例として、地図情報をマルチタッチ操作で拡大したり、人感センサーを利用し、PCの前を離れると自動的に画面が消えるといった使い方ができるため、大規模導入ユーザーでは省エネ効果が高まること、照度を判断して画面の輝度を調整ことができるといったデモストレーションを実施。さらに、「近い将来には、利用者が汗をかいていたら、Windows 7がエアコンに指示して風を送ったり、店舗の棚と買い物かごにセンサーを搭載し、どのくらいの年齢層の人がその商品を手にし、一度買い物かごに入れたが棚に戻したなどの情報を得ることが可能なり、マーケティングに生かすことができる」などとした。

マルチタッチによる地図情報のデモストレーション

人感センサーを利用して、人を感知するとPCの画面が立ち上がる

加えて、米本社が作成したビデオを放映し、Windwos 7搭載PCで、腕時計や情報端末の情報を、センサーで読み取り、情報を共有化したり、屋上に設置したセンサーで天気を画面上に表示したりといった使い方のほか、情報端末を持ち出して、カーナビ端末として利用し、トンネルに入ると端末のセンサーで画面の表示輝度を変更したりといった使い方も可能になるとした。

米本社が製作したセンサー機能を紹介するビデオ

中川氏は、「デモストレーションした内容は、すぐに実現が可能なものばかり。レガシーな操作体系であるキーボード、マウスだけでなく、Windows 7では人の状態や環境を理解して動く初めてのOSになる」とした。

一方、今回の会見では、ソリューションパートナー企業を代表してNTTデータの代表取締役常務執行役員の山田伸一氏、早期Windows 7ロゴ取得企業としてオービックビジネスコンサルタント(OBC)開発本部・唐鎌勝彦部長、早期対応製品発表企業としてソースネクスト開発本部ジェネラルマネージャ・高沢冬樹氏がそれぞれビデオメッセージを届け、Windows 7に対する期待を語った。

すでに各種ソリューションの提供体制が整ったソリューションパートナー

早期対応の周辺機器メーカー、ソフトメーカー

NTTデータでは、「マイクロソフトとの連携により、早い段階から社員のトレーニングを行い、柔軟で安定したIT基盤を提供する環境を整えてきた。当社が得意とするミッションクリティカルにおける技術力と、マイクロソフトの技術力をあわせることで、付加価値の高いものを提供できる」とした。OBCは、「効率化が図られ、親和性が高いのがWindows 7の特徴。1.5倍から5倍のパフォーマンス向上が図れる」とコメント。ソースネクストでは、「2009年3月からいち早くWindows 7対応を図り、5月には主要100製品での対応が完了した。今後もロゴ取得を推進していく」とした。

なお、マイクロソフトでは、日本国内におけるWindows 7の市場規模として、法人市場では、Windows 7未対応PCからの買い換え需要約1,631万台、Windows 7がそのまま動作するPCのアップグレードおよび買い増し需要約1820万台が期待できると説明。Windows 7関連の開発、販売、サポート投資として8,250億円が経済的に寄与するとした。パートナー関連収益はマイクロソフトの収益の24倍に、パートナーのビジネス規模として、2兆3,000億円の関連製品および関連サービスの売り上げが見込まれるとしている。