歯科医選びはフィーリングで!?
歯科医選びは普通のむし歯治療でも難しいものだが、矯正治療では何を基準に選べば良いのだろうか。
最も参考にされるのがクチコミ情報だろう。地元の人の情報や、身近な人の体験談を参考にしたい。インターネットにも大量の情報があるが、広告的な内容が含まれる場合もあるため、正しい見極めが必要だ。
クチコミである程度吟味した後は、実際に歯科医に行って話を聞いてみることも重要だ。費用や治療期間などの質問にしっかり答えてくれるかどうかなども判断の基準となる。無料のカウンセリングを提供している医院も多くあるので、何件か訪ねて比較してみるのがいいだろう。
費用の比較だけでなく、その先生と"合うか合わないか"というフィーリングも大事なポイントになる。矯正治療は長い時間がかかるため、不安や疑問を解消できないとストレスを抱えたまま治療を進めることになってしまう。先に述べた痛みの問題でも、ひどい場合は相談すれば装置の調整等で対処が可能だ。これから2~3年の間、毎月治療へ行き、顔を合わせることを考え、「自分が相談しやすそう」「説明に納得できそうだ」と思える先生を選ぶことが重要だ。
医療費控除が受けられる
さて、最も気になる治療費について。実際の所、これはそれぞれの歯科医によって異なり、また治療の内容によっても異なってくる。治療についての希望をしっかり伝えた上で、十分に確認しておく必要がある。
参考までに、筆者のケースを挙げる。
初診料(カウンセリング) | 0円 |
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精密検査診断料 | 3万1,500円 |
基本技術料 | 68万2,500円(割引き適用で64万8,370円・分割払) |
処置・調整料 | 5,250円/月(1年半なら計94,500円) |
合計 | 77万4,370円 |
矯正装置取り外し後には、保定装置(3万6,750円)、観察料(1,050円/3カ月に1回)が必要。この他、筆者の場合は抜歯(5,000円×4本)、奥歯を固定するためのインプラントアンカー(3万円×2本)が必要なため、最終的な支払総額は90万円前後となる見込みだ。
これらは健康保険適用外のため、全て自己負担。だが、確定申告で所得税の医療費控除を受けることができる(審美目的の矯正は対象外)。
医療控除とは、多額の医療費を支払った場合に税金の軽減や還付を受けられる制度で、その年の医療費のうち10万円を越えた部分が対象だ。他の医療機関での医療費(自己負担分)の他、薬局で買う医薬品、医療機関に通うための交通費も対象となるので、領収書はしっかり保管しておこう。
【ご協力いただいた歯科医院】
ホワイト矯正歯科
山田幸司医師
JR平塚駅前にある、歯列矯正・ホワイトニング専門の歯科医院。難しい症例や治療方法についても熱心に研究されている。