勝手なレシピのアレンジは失敗のもと

今回はタンドリーチキンも実習メニューに入っている。ヨーグルトやコリアンダー、パプリカ、チリパウダーを鶏肉にもみ込み、オーブンで焼き上げる。ワクワクしながらオープンを開けるスタッフSだったが、焼きあがったタンドリーチキンを見た瞬間、表情が曇った。「小さくなってない? 」と一言。「肉は焼くと縮みますからね~」というスタッフOの話を聞いて、「あ、そっか」と納得した様子だった(豚の角煮をつくったことがあるのなら、わかるはずなのだが……)。

タンドリーチキンが焼き上がり、「できたー! 」とうれしそうなスタッフS。しかしその直後、表情が曇っていく……

完成したタンドリーチキン。スパイシーな香りが立ち上り、おいしそう!

そして、カレーをつくりつつ、サブジにも取り掛かる。各食材や調味料の分量は講師から指示されるのだが、ここにきてスタッフSが暴走。「カレー粉たくさんいれたほうがスパイシーで、おいしいよ、きっと」と3倍量のカレー粉を勝手に入れてしまった。

スタッフSが暴走し、サブジにカレー粉を小さじスプーン山盛入れてしまう(正しい量は小さじ1/2)

「なんか、焦げてない? 」とサブジの異変に気付くスタッフS

サブジは野菜の水分だけで蒸し上げる料理なので、粉類が規定量以上入ると水分を吸い込んでしまい、焦げやすくなる。案の定できあがったサブジは焦げ気味。スタッフOからの無言のプレッシャーにより、険悪なムードになってしまう2人。

そんなとき、「盛り付けに使用する食器は、各自選んでくださいね」という講師の方からの指示が。何種類かある食器の中から自分好みのものを選び、盛り付けも自由にできる。あれこれ悩みながら進めていくのが楽しいようで、2人とも元の仲良しムードで取り組んでいた。

食器は好みのものを選ぶことができる

ワインを飲みながらの試食タイム

盛り付けが終わると、お待ちかねの試食タイム。教室内にはドリンクバーがあり、ソフトドリンクだけではなく、赤白のワインも飲み放題。調理台から場所を移して試食を行うのだが、この試食スペースがカフェのようにおしゃれ。何度か料理教室を取材してきたが、これほどゆったりとした雰囲気で試食ができる教室は初めてだ。

スタッフSの作品

スタッフOの作品

講師の方の作品。サブジも美しい

2人共、「こんなにおいしくて、専門的なカレーが自分でつくれるなんて!!」と驚きの様子。サブジはちょっぴり失敗してしまったが、それでも「自分でつくった」という満足度から、おいしくいただいていた。

大満足の2人。「家でもつくろう」と盛り上がる

「インドカレーをマスターしたら、奥さんが不機嫌なときに活躍してくれそうだなー」「僕もここぞっ!!って時の勝負レシピにしたいなー」と話しながら帰っていく2人の姿を見ながら、「男子厨房に入るべし、夫婦円満に、恋愛成就に料理男子」とつぶやきつつ、私も教室を後にした。