バッテリ持続時間をケータイ方式に
続くトピックは、ノートPCにおけるバッテリ持続時間の表示方法について。現状、製品スペックでは何時間何分という形で表示されているが、実際に使ってみると、そんなにバッテリが持続しないことが多い。これをより実態に近い表示にして、ユーザーが適切に判断できるようにしようという提案である。
日本国内では、JEITAの測定方法が標準となっているが、このバージョンはいまだに1.0のままである。これが策定されたのは2001年で、テスト用の素材となっているのはMPEG1の動画ファイル(320×240)。最新のPC環境で再生するものとしては、あまりにも負荷が軽すぎ、ユーザーの利用状態とあわなくなってきているのだ。
主に海外で使われる「MobileMark 2007」においても、「CPU負荷は7%くらいだし、無線LANもオフのままだ。実際の利用状況とはかけ離れている」(Sobon氏)と指摘。より実態に近い指標の必要性を訴えた。
より負荷の高いベンチマークとして、同社がテストした1つがグラフィックス系では定番の「3DMark06」。Intelプラットフォームとの比較では、MobileMark 2007では大きな差が出ていたのに、3DMark06ではほぼ同等の結果だったという。
またJEITAの測定方法では、アイドル時と高負荷時の平均値をバッテリの持続時間としていたが、携帯電話のように、2つの数字をそのまま表示することを提案。実際の利用時間は、アイドル時のものと高負荷時のものの間になるわけで、ユーザーが「自分の使い方ならこのあたり」と判断しやすい。今年第4四半期にも、「Active Time」「Resting Time」と併記できないか検討しているそうだ。