当コーナーでは、多くの人で賑わう「デパート」の中でも、なぜかあまり人の少ない「デパートの屋上」に着目し、これを"デパートの奥座敷"と位置づけ、くつろぎ空間としてのデパートの屋上を紹介してきました。

そんなデパ屋探訪も今回で9回目。「そろそろ夏ですし炎天下のデパートの屋上はキツイです」と編集のN氏に話したところ、「では今回は番外編として、ビアホールに行きましょう」とのご提案を受けたので、こりゃ渡りに船だ、とN氏と一緒に新橋にある某ビアホールに行くことになりました。

新橋の守り神とも言われている狸の置物があるビルで…

「なんでも、ここのビアガーデンSは"きわどい格好をした"女性ダンサーによるマジックショーなるものもあるらしいですよ」とは、編集N氏のご意見。筆者は特にきわどい格好をした女性に興味があるわけではないが、全国に屋上ブームを! という使命感に燃え、いつもより写りの良いカメラを携え、きわどい格好をした女性に興味があるわけでは決してないのだが、妙にそわそわしながらビアホールへの到着を待った。

しかし、屋上に上ったその時である。

編集N氏「ありゃ、どうなってるんだ」

屋上は真っ暗。お店があった形跡すらない。編集N氏は慌てて電話をかけるも、現在使われておりません…という悲しいメッセージが流れる。取材地にビアホールを選んでおいてこんなことを書くのもなんだが、別に僕はビアホールにすごく行きたかったわけではない。ましてやきわどい格好をした女性など……(以下略)。しかし何というか、お店がないと分かると、なんだろうこの寂寥感。ものすごくビアホールに行きたくなってきたぞ。……あきらめずに他を探してみる