撮影機能を見てみよう。撮影モードは、フルオートモードに相当するグリーンモードのほか、プログラムAE、感度優先AE、シャッター優先AE、絞り優先AE、シャッター速度&絞り優先AE、マニュアル、バルブ、ストロボ同調速度モード、動画の10モードと、好きな設定の組み合わせを登録できるUSERモードの計11モードが用意される。入門者向けのシーンモードはない。
このうち、感度優先AEとシャッター速度&絞り優先AEの2モードは、従来機から継承した同社ならではの撮影モードだ。感度優先AEでは、ダイヤル操作でISO感度を設定すると、シャッター速度と絞りが自動で決まる。シャッター速度&絞り優先AEはその逆で、シャッター速度と絞りを設定すると、ISO感度が自動で決まる。
これらの全モードを細かく使いこなすというよりは、自分の撮影スタイルにとって最も便利な撮影モードを見つけ、それを基本にして、他のモードを適時使い分けるといいだろう。カスタム設定メニューから、各モードでの電子ダイヤルの働きをユーザー設定することも可能だ。
また、「ハイパープログラム」と「ハイパーマニュアル」という2つの操作系も同社中級機ではおなじみのものだ。ハイパープログラムとは、プログラムAEモード選択時に、グリップ部の前後にある2つのダイヤルを回すことで、瞬時にシャッター優先AEや絞り優先AEモードに切り替える機能のこと。ハイパーマニュアルとは、マニュアルモード選択時に、グリーンボタンのワンタッチで標準露出に設定できる機能だ。さらに、AEロックボタンを押しながらダイヤルを回せば、露出を保持したままシャッター速度と絞り値の組み合わせを変更できる。言葉で説明するとややこしく感じるが、いったん覚えてしまえばシャッター速度や絞りを自由自在にコントロールできるようになる。
背面の十字キーには、ドライブモード、ホワイトバランス、ストロボモード、および画質傾向を切り替える「カスタムイメージ」の4機能が割り当てられ、それぞれの設定画面をダイレクトに呼び出せる。また十字キーの中央にあるOKボタンを押すとAF測距点の選択画面となり、十字キーの操作で11の測距点を切り替えられる。