――ちなみに長谷川さんの「心LEVEL」はどのくらいですか?

ジャケット撮影時のお気に入りの写真は「剣を持っている写真が好きです。頑張ってカッコつけてます」(長谷川)

「『心LEVEL』は今『5』くらいですね(笑)」

――それは何点満点の「5」ですか?

「∞(インフィニティー)満点です」

――それだと、かなり後ろ向きな感じもしますが……

「いや、まだまだ未熟なもので(笑)。この曲は、ラスボスに初期装備で向かっていく私を歌ったようなものですからね。これから徐々に上がっていくように頑張ります」

――できあがった曲を聴いた感想はいかがですか?

「私らしいと思いました。最初はキャラクターソングではない部分をお見せしたいと思っていたので、カッコよく歌おうとか、そういうことばかりを考えていたのですが、でも実際に歌ってみて、気になったところを録り直させていただいたりもして、できあがったものを聴いてみるとやっぱり『なんだ、私じゃないか』って(笑)。"キャラ"っぽくもあり、"素"っぽくもあり、要するに根っこは長谷川なんだ、一人の人間なんだっていうことを感じました」

――自分のデビューシングルとしては納得のできる仕上がりになっているという感じですね

「はい。私って昔から、本当にカッコつけようとしてもカッコつかないところがありまして……。おっちょこちょいだし(笑)。でも、そういうのもありつつ、勢いでドーンっていっちゃいましたっていう歌の出だしとかが、私らしいなと思いました」

――ジャケットの撮影はいかがでしたか?

「すごく楽しかったですね。7パターンぐらい撮っていまして、ジャケットの写真はちょっとカッコつけた感じになるのですが、ブックレットの写真では、"素"の長谷川の、ヘロヘロしたところというか、ニコニコしたところをいっぱい見てもらえればいいなと思って、お化粧もけっこうナチュラルにしていただいて、楽しく撮影させていただきました」

――長谷川さんの"素"はヘロヘロしている人なんですか?

「はい。あ、笑顔で『はい』っていうところじゃないですね(笑)。でも、普段はヘロヘロしていて、流されやすくて……。定まらない感じなんですよ。たとえば、こういったカッコいい歌だったらカッコいい歌、可愛い歌だったら可愛い歌って、状況によって変えられるタイプ……だといいなって思います(笑)。人によっては話しているときの印象が違うかもしれませんね。何かカメレオン的な部分がある気がします」

――レコーディングのときに出会った伊藤賢治さんの印象はいかがでしたか?

「背が高くて、大きいなって思いました(笑)。でも、すごくにこやかにお話ししていただいて、やわらかい空気の方でいいなって思いました」

――レコーディングのときにアドバイスや要望のようなものはありましたか?

「レコーディングのときは、『思うとおりにやったらいいよ』って言っていただいたくらいだったのですが、レコーディングが終わった後にやっぱり不安になってメールを打たせていただいたんですよ。『私、大丈夫でしたか?』とか、『後々のためにアドバイスなどあれば』ってメールをしたら、『もっと長谷川さんの思っていることを、もっと人に伝えていったほうがいいよ』って言ってくださったんですよ。キャラクターソングの場合は、決まった演出に沿って歌うので、私が口を出すのはおかしかったりするのですが、今回のように個人名義で、皆さんが好きにやっていいよって言ってくださっていたので、『自分ならこうしたいということをもっと出していっていいと思う』と言ってくださったんですね。それで私も『ああ、そうか』と思って、実はその後に気になっていた箇所をお願いして録り直させていただきました」

――カップリング曲「XXX(トリプルエックス)」はどういった感じの曲になっていますか?

「面白い曲です。曲を作っていただいた佐野信義さんに『まず練習で一回歌ってみて』と言われ、それで歌ってみたら、佐野さんが『もうそれでOK』って。『えー』って感じですよね(笑)。なので、仮歌で歌ったものが採用されています。歌うときは、『英語という名の日本語で歌ってくれ』って言われましたね。『ヘイ! ボーイ』『ヘイ! ガール』みたいに日本語チックに歌ってくれって。なので、とても歌いやすかったです」

――曲調はどういう感じですか?

「佐野さん曰く『昔のロックの表現をしたかった』ということですが、最初に聴いたときはすごく不思議な曲だなって思いました。サビとかがないんですよね。本当にドライブをしているときに流しておきたいような曲だなって思いました」

――佐野さんの印象はいかがでしたか?

「明るい方だなって思いました。陽気な方ですよね。上手にしようと思わなくていいから、楽しくノリノリのロックをしようって感じでレコーディングをしました」

――完成したものを聴いたときの感想はいかがでしたか?

「エコーがかかっていたりして、すごくカッコよくなっているなって思いました。あまりこういう歌を歌ったり、聴いたりしたことがなかったので、正直どんな感じになるのか全然想像がつかなかったんですよ。でも聴いてみて、『あ、なるほど』って思いました」

――デビューシングルで、伊藤賢治さんと佐野信義さんというのは豪華な組み合わせですよね

「そうですよね。皆さん、ファンの方がたくさんいらっしゃるので、その方たちがどのように受け入れてくれるのかなっていうことに最初はドキドキしていたんですけど、もうそこは、ドーンと思い切って歌いました(笑)」

(次ページへ続く)