仕事効率の向上にも役立つ朝カレー。では、夏だからこそ取り入れたいカレーの効能はあるのだろうか。

いわゆる夏バテといっても、「現代の夏バテは30年前のものとは異なります」と丁氏は言う。「昔は暑さで代謝が上がり過ぎてしまうことからくる体の消耗を"夏バテ"と呼んでいました。ですが、現代はヒートアイランド現象や温暖化で外の気温が上がったことに加え、室内の冷房で急激に体を冷やす……といったことを繰り返すことで、自律神経が乱れて、無気力やだるさを引き起こします。20代までの若い頃なら大丈夫かもしれませんが、30代以降や体が冷えやすい女性にとって、それはまさに身体への"拷問"というべき行為です。その点、朝のカレーは乱れてしまった自律神経を正常に戻すことができるので、夏バテ予防として役立ちます」。

朝カレーと組み合わせたい夏バテの防止法としては、「冷たいものを採り過ぎない、冷房の設定温度を高めに設定すること、夜の十分な睡眠です。少量のお酒も、副交感神経を優位にするので睡眠には効果的でしょう。ビールは飲みすぎることで体をむくみやすくさせるので、ブランデーやウイスキーなどの蒸留酒を常温のストレートで飲むのがおすすめです」。

毎朝カレーライスを用意するのがむずかしければ、一度にたくさん作っておいて冷凍しておくといいと丁氏は助言する。レトルトでもいいが、脂肪分が多いものには要注意だ。「市販のカレーでも、野菜などの具材を追加すると栄養価が上がります。野菜は旬のものをたくさん入れるといいでしょう。ゴーヤやきゅうり、みょうがなど、なんでもいいんです。毎日カレーライスだと飽きてしまうので、スープにしたりトーストに合わせるなど、いろいろとアレンジを楽しんでみてください。個人的には、カレーがゆやカレー味噌汁、わさび入りカレーなども好きですね。つけあわせにピクルスや糠漬けなど少し酸味のあるものを加えると、唾液が出て食後が爽やかになりますよ」。

血流をよくしたいならカルダモン、胃腸が弱い方ならクミン、肝臓の働きをよくするならウコンなど、スパイスには様々な効能がある。自分の好みやその日の体調にあわせて、市販のカレーでもスパイスをトッピングできるようになればさらに効果を実感できる。「マイスパイスを持ち歩き、市販のカレーのほか、ホットミルクや紅茶に入れていただくのもいいでしょう。スパイスの組み合わせは味や香りのお好みで構いませんが、最初は様々なスパイスを混ぜたガラムマサラを購入すると便利でしょう。ただし、スパイスは傷みやすいので、開封したらひと月以内に使い切るようにしてください」。

朝以外でも、昼食のカレーも夏場の体調管理に役立つという。ただスパイスに刺激されて眠りにくくなることがあるので、夜食には避けたほうが無難だそうだ。レシピやスパイスを工夫して、無理なくカレーをとり入れながら暑い夏もエネルギッシュに乗り切りたい。

【ミニコラム】日本薬科大学 丁 宗鐵氏もオススメ!
減塩&低カロリーの健康カレー「無添加カレー カラダに満点くん」

丁 宗鐵氏をアドバイザーに迎え、健康カレー本舗が減塩(1.2g/食)、低カロリー(94kcal/食)という健康カレーを発売した。ダイエット効果の高いスパイスを調合したほか、熱によるスパイス効果の減少を防ぐため、マイナス急速冷凍製法を採用。さらに具材の野菜13種類は国産に限定し、食品添加物を一切使わないなど、安心安全で体にいいのが魅力だ。さらりとしていて食べやすく、ビジネスマンの朝食にもぴったり。3食分1,200円~。

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