「AtermWR8150N」は、IEEE802.11n(ドラフト 2.0)のデュアルチャンネルモードに対応しているため、理論値で最大300Mbpsの高速通信が可能。また、アンテナや無線回路などの送受信機能を最適化したロングレンジ設計によって、離れた場所でも減衰が少ないという特徴も備える。そのため、まるで有線でつないでいるかのように、非常に快適に通信できる。実際に5m程度離れた場所で使用してみたが、実効速度、体感速度ともにほとんど変わらなかった。メーカーWebサイトの測定データによれば、2階建ての1階と2階の間で通信した場合でも、実効速度は63.9Mbpsを記録している。
個人的にうれしかったのが、「マルチSSID」使用時のパフォーマンスの高さだ。今回は、プライマリSSID(ひとつ目のSSID)をIEEE802.11n/WPA2-AESにしてPCと接続し、セカンダリSSIDをIEEE802.11b/WEPにしてニンテンドーDS Liteなどと接続してみたが、同時接続していても、それぞれの速度はほとんど変わらず、非常に安定して使用できた。
もうひとつうれしかったのが、インタフェースの多さだ。「AtermWR8150N」には、LANポートが全部で4基搭載されている。そのため、デスクトップPCやPS3などの家庭用ゲーム機、複合機など、有線でつなぎたいデバイスが複数あっても余裕で対応できる。もっとも、有線LANは10/100BASE-TXなので、1000BASE-Tに比べると伝送速度に見劣りがするが、メールやWebブラウズなど一般的なインターネット利用に使用するならば特に問題はないだろう。
このほかにも本製品は、映像や音楽などのストリーミング再生が途切れにくい「WMM(Wi-Fi MultiMedia)」に対応しているなど、無線LANルータとしては非常に豊富な機能を搭載している。設定が簡単で使い勝手も良いので、これから新しく購入するユーザはもちろん、買い替えを考えているユーザにも、ぜひ一度検討してみてほしい製品だ。
■仕様 | |
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AtermWR8150N | |
10/100BASE-TX×1(WAN)、10/100BASE-TX×4(LAN) | |
IEEE802.11b/g/n(ドラフト 2.0) | |
SSID、WEP(152bit/128bit/64bit)、WPA-PSK(TKIP/AES)、WPA2-PSK(TKIP/AES) | |
Windows/Mac OS X/LinuxなどTCP/IPに対応したOS、プレイステーション 3、PSP、ニンテンドーDSなど | |
約W35×D128×H160mm/約0.35kg | |
ACアダプタ、スタンド、マニュアル、CD-ROMなど | |
8,988円 |