ここまではモバイル関連だが、デスクトップ向け製品としては、今年の後半に、製品名がCore i5になる、といった具体的な予測も出始めているNehalem世代のメインストリーム・デスクトップ向けプロセッサ「Lynnfield」(開発コードネーム)と、対応チップセットである「Intel P55 Express」が控えている。これらについて最新の情報がまとめられた。

インテル技術本部 技術部長の土岐英秋氏が登壇

まずはパフォーマンスについてで、前世代にあたるCore 2 Quad Q9650とLynnfieldを比較した場合、iTunesで14%、CHINEBENCHで20%、SPECint rate_base2006で40%、パフォーマンスが向上するというベンチマーク結果が示された。比較したLynnfieldのクロックなどは示されていない。ただ、ほぼ同時期に予定される32nm/2CoreのClarkdaleであれば少し違うだろうが、Lynnfieldは現行のCore i7と基本的には変わらないプロセッサなので、Core i7とCore 2を実際に比較したベンチマーク記事などから、おおよそのクロックあたり性能は予測できるだろう。

Lynnfield(開発コードネーム)とIntel P55 Expressチップセット。Nehalemがついにメインストリームへ

Core i7同様、実行スレッド数などによって最適なオーバークロックを実施するIntel Turbo Boost技術も備える

Clarkdaleも、2010年のデスクトップ・プラットフォームとして改めて説明があった。こちらは32nmプロセスをベースとした最初の製品で、NehalemアーキテクチャがべースのWestmereアーキテクチャのプロセッサコアが採用される。量産開始は今年の第4四半期の予定。Lynnfieldの置き換えというわけではなく、当面は4Core/8ThreadsのLynnfield、2Core/4ThreadsのClarkdaleというセグメント分けがなされるようだ。

Clarkdale(開発コードネーム)の概要。Westmereアーキテクチャのプロセッサコアと、45nm世代のメモリコントローラ&統合グラフィックスコアを、別ダイとしてパッケージ上に備える

Clarkdaleの機能面の最大の特徴でもあるのが、これまではチップセット側が持っていた統合グラフィックスを、CPUパッケージ側に搭載する点だ。ちなみにNehalem世代とは異なり、Clarkdaleのメモリコントローラはプロセッサコアのダイには統合されておらず、統合グラフィックスのダイと一緒になっていて、こちらの製造プロセスは45nmだ。Clarkdaleのパッケージ上には、32nmのWestmereプロセッサコアのダイと、45nmのグラフィックス+メモリコントローラのダイという、製造プロセスの異なる2つのダイが搭載される。

Nehalem世代以降のメインストリーム・プラットフォームでは、プラットフォームのパーティショニングが変更され、チップセットのチップ構成も1チップ化する