この4月に開催されたOracle OpenWorld Tokyo 2009で、西脇氏がOracleプロダクトに対応したiPhoneアプリを紹介してからの数日間、App Storeのトップ30にOracle iPhoneアプリケーションがランクインした。バックエンドにOracleプロダクトが必要であるためそれほど多くのユーザが直接実行できるわけではないわけだが、この分野に高い関心がよせられていることが確認された結果になった。
自他共に認める"ガジェット大好き人間"の西脇氏だが、iPhoneはその中でも特別な存在だという。インタビュアーと担当編集に向かって「どうしてお二人がiPhoneをもっていないのか、はなはだ疑問です(笑)」と、非iPhoneユーザが不思議でならないとか |
スマートフォンやPDAなどほかにもモバイルガジェットがあるなか、なぜiPhoneなのか。日本でのはじめてiPhoneが販売されたときに、当然"徹夜で行列に並んで"購入したという西脇氏。どうしてそこまでiPhoneに惹かれるのか? 「それを語らなければいけないのか(笑)と。iPhoneはただのガジェットとは世界観が違う。携帯でもPDAでもスマートフォンでもない。ハードウェアとソフトウェアとサービス、iPhoneはそれらの集大成、いわばITの集体成ともいえるガジェット。"iPhoneだけで生活できる"と言い切れる高い魅力をもっている」(西脇氏)
Oracleではすべてのモバイルを含めたデバイスからのアクセスを可能にする取り組みを進めているが、iPhoneはさらに特別な扱いだと前述した。その理由としては、iPhoneにアプリケーションをインストールできるという点が大きい。iPhoneのガジェットの魅力や性能を最大限引き出すには、Webアプリではなくネイティブアプリとして動作することが重要だ。
現段階でOracleが提供しているiPhoneネイティブアプリはIndicators、Asset、Sales、Forecast、Managers、Sales Managersに対応する6アプリケーションだ。次にどのアプリが登場するかだが、Oracleには9,000を越えるプロダクトがあり、基本的には製品担当がiPhone対応をおこなうため、いつどのプロダクトがでるというのは、担当者に聞いてみないとわからないという。もっとも、機動力を求められるアプリケーション、価値を訴えられるアプリケーションなどから対応が進められているのは間違いないようだ。
6月に発表されるとみられているiPhoneの新製品は購入する? と訊ねると「当然!」と西脇氏。これ以上iPhoneのハードウェアに求めるものはないとしながらも、強いて言うなら、軽くすることと、バッテリーの持ちを良くしてほしいといった言葉もあった。ただし、ハード、ソフト、サービスの三位一体がiPhoneの魅力だから、それほどハードウェアのみには強く要望はないと説明があった。
なお、米国のOracleの会議では参加者がテーブルに携帯をおく習慣があるそうで、見渡すと卓上はiPhoneだらけだという。ちなみにBlackBerryユーザも多いそうだ。