RadioheadのPVで使われているレーザー技術

Velodyneは、Radioheadの「House of Cards」プロモーションビデオ(下記参照)に使用されたLIDAR(Light Detection and Ranging)イメージング技術のデモを披露した。


同社のLIDARセンサーは、64本のレーザー光を発するドラムを回転させて毎秒130万のレーザーで周囲をスキャンする。2007年に米国で行われた自動車ロボットレース「DARPA Urban Challenge」では、周囲にある障害物までの距離を把握するためのセンサーとして、上位6チーム中5チームが同社のLIDARを搭載した。

VelodyneプレジデントのBruce Hall氏

会場に設置されたLIDARセンサー

ところが技術に対する高い評価とは裏腹に、DARPAレース後しばらくは同技術が収益につながらない状態が続いた。ある日、横回転させていたドラムを縦回転させてみたところ、高速走行する車から道路と両脇の建物などを素速くスキャンできることに気づいた。それが高速道路や橋の3Dスキャンに採用されるようになり、さらにユニークなスキャン映像がRadiheadのビデオ担当者の目にとまった。

DARPA Urban Challengeの上位を独占したにも関わらず、同社の技術はほとんど知られていない。理由は「正価で売ってしまったため、だれも宣伝してくれなかった。あれは失敗だった……」とHall氏

LADARセンサーで車の周囲にある物体をスキャンしている様子

売れないLIDARセンサーを90度回転させてみたら……

走行中の車から道路の上下左右を正確にスキャンできたことから、高速道路管理や橋の分析などに採用され始めた

Radioheadの「House of Cards」のプロモーション・ビデオ

最後にLIDARセンサーでWhere 2.0会場をスキャン