最後に孫社長は、ソフトバンク携帯電話向けの新サービスを紹介。始めにJ-POPなどの音楽情報の番組を、週に1~2回メールで配信し、簡単な操作で視聴できるサービス「かんたんミュージック」について解説した。かんたんミュージックでは、メールに表示されるアーティストやアルバムの画像をクリックすることで、簡単に音声ファイルを試聴できる。また、そのまま着うたフル(有料)の購入も可能だ。メールの登録は無料で行え、6月から受付が開始される。

続いて、メール内の画像を選択するだけで動画が視聴できる「選べるかんたん動画」について説明。「S-1バトル」のお笑いムービーや、「野球」「海外サッカー」「国内サッカー」「格闘技」「芸能ニュース」「大相撲」「韓流エンタメ」の8ジャンル、37コースから好きなコースを選択して視聴することができるサービスで、2コースまでは月額情報料無料で利用可能だという。孫社長が、「たとえば『野球』だと、好きな球団のコースを選ぶと翌日に動画が配信される。テレビのニュース番組よりもたっぷりと楽しめるようになっている」と紹介すると、スペシャルゲストとして元プロ野球選手で野球解説者の江川卓氏と桑田真澄氏が登場。選べるかんたん動画とテレビ番組との違いを説明した。

スペシャルゲストとして登場した江川卓氏と桑田真澄氏

発表会ではこのほか、HSDPAの進行状況や海外進出について説明があった。HSDPAについては、全国の人口カバー率で約9割が導入済みで、特にユーザー数が多いところに優先的に導入しているという。海外進出については、中国最大のチャイナモバイル、欧州最大のボーダフォン、米国最大のベライゾンと設立した「ジョイント・イノベーション・ラボ(JIL)」を紹介。携帯電話ならではのサービスを全世界で展開していきたいと述べた。

また、今後のスマートフォンの展開については「これから続々と出てくると」とコメント。OSにAndroidを搭載したGoogleフォンについては、「すでに米国ではiPhoneの競合となっているが、販売数ではiPhoneが勝っている。iPhoneは新しいジャンル、新しい時代を作り出す商品となっている」との見解を示した。

携帯電話の販売台数が伸び悩む中、19機種の新機種を発表したソフトバンク。今後も「ユーザーの状況にもよる」(孫社長)としながらも、攻めの姿勢を貫く方針だ。