カメラは現行機種としては標準的な約319万画素CMOS。されど、Cyber-shotケータイと謳ったS001の機能を継承している部分も多く、笑顔検出、顔認識、手ブレ補正など一通りのトレンド機能を備えているので普段使いには不満は感じないだろう。側面のカメラボタンを押すだけで起動でき、半押しでピントを合わせて、そのまま押し切って撮影できる。カメラボタンの下に位置するキー群を使って詳細な撮影設定を行えるのだが、画面にクロスメニューが表示されて、縦方向でメニュー項目を選び、横方向で設定項目を選べる。これも非常にわかりやすく、マニュアルを見なくても直感的に使いこなせる。
約3インチ、480×854ドットの液晶を搭載しているので、撮影した画像のビューアーとしても重宝する。音楽を聴きながらスライドショーを楽しめる機能もあるので、撮影画像がたまってきたら、お気に入りの画像をフォルダに整理して、お気に入りの音楽で友人・知人に見せるといった楽しみ方もできそうだ。
あらかじめ自分のブログの投稿アドレスや、SNSの画像アップロードページのURLなどを登録しておけば、撮影後にすばやく画像をアップロードして記事を書ける「ブログアップ」機能も備えている。
機能面でのG9の特徴として、GSMとCDMAの両方の国際ローミングに対応していることも挙げられる。「グローバル機能」というメニューがあり、端末が自動的にローミング先を選ぶ「オート」に設定できるほか、CDMAまたはGSMのどちらかを指定してローミングすることもできる。また、渡航先の国・地域名を選ぶだけで現地時刻に設定できる機能も備えている。
日本語入力システムには、ソニー・エリクソン製端末のユーザーにはお馴染みの「POBox」の最新版が搭載されている。一般的な予測変換に加えて、文脈を判断して、それに続くであろう言葉を「つながり候補」として表示してくれる機能が秀逸。しかも、英字モードで入力した場合は、英文の予測変換もしてくれる。海外出張や海外とのやり取りが多い人には、大いに役立つことであろう。
G9には専用の卓上ホルダが同梱されている。これに端末をセットすると、待受表示が横向きに変わる。この卓上ホルダの背面に充電用端子があり、ACアダプターを付けて充電できる。手前部分にカチッと開ける部分があるが、ここを開けると本体の充電用端子が使える状態になるので、au BOXと連携して使いたいときに便利だ。
端末を卓上ホルダにセットすると、斜め35度くらいになる。デスクワード中にちょっと見下ろすポジションになるので、仕事をしながらワンセグを見たり、au BOX経由で入手した動画コンテンツなどを楽しみにも最適だ。
デザインと操作性の両立という観点から判断すると、従来のau design projectモデルよりも、さらに一歩進んだ印象を受けたG9。通話やメール、カメラといった頻繁に使う機能を心地よく使いこなせるので、1台に愛着を持って長く使い続けたい人にも向いている。そろそろauから夏モデルが発表されるころだが、現在提供されている主要サービスで満足できるのでれば、このG9も選択肢に入れて購入を検討するといいだろう。