やり過ぎない"美撮り加減"を追求
――「美撮り」開発時はたくさんの写真を撮られたんですか?
中澤 屋内、屋外、日陰や朝夜などのさまざまなシーンや、小さな子供からおじいちゃんおばあちゃんまでさまざまな被写体の写真を撮影しました。どんなユーザーが、どんなシーンで撮影しても「美撮り」の効果を得られるように試行錯誤しました。 その試行錯誤の結果、絶妙な「美撮り」という世界をつくりあげることができています。
堀 苦労したところはいろいろとあるのですが、一番のポイントは、"美撮り加減"をどこまでにするのかというところですね。「写真うつりがいい」ということはどういうことかについて、研究を重ね、女性に喜んでいただける綺麗な写真を目指して開発しました。
――プリクラにも肌を白く写したりできる機能がありますが、プリクラは参考にしてるんですか?
中澤 「写真うつりがいい」という部分で、新しいものが出れば、参考にプリクラは撮りに行っています。でも「美撮り」は、プリクラの延長線上といった遊び要素の機能ではなく、あくまでも、「写真」として、人物を綺麗に撮るための機能として開発しています。
――プリクラを使う側としては、プリクラの補正はやり過ぎ感があると思われますか?
立木 今のプリクラはみんな似たような顔になりますよね。でも、プリクラにはそれを期待しているんで、やり過ぎがおもしろい。なんかちょっとニューハーフっぽくなったりするんですよね(笑)
――ただそれがケータイカメラの機能として搭載されることは求めてはいないんですか?
立木 うーん…そうですね、あそこまで(の補正)じゃなくてもいいかもしれない。ケータイの写真は普段撮るものだから。
――例えば、プリクラモードにするとプリクラみたいに撮れるケータイがあったらどうですか?
立木 ネタとしてはありだよね。全部が全部その撮り方で撮られたら困るけど……。
岡本 うん、おもしろい。普通に撮るのとは別にモードとしてあるのならいいかも。
大橋 モードだったらいいですね。切り替えっていうか、選べられるならそういう機能があってもいいと思います。
「美撮り」は今後当たり前の機能としたい
――撮影テクニックを必要とせず、女性が喜ぶ写真が撮れる「美撮り」ですが、カシオのホームページ上であまり強く取り上げていないのはなぜですか?
堀 「美撮り」は、"いつもと同じように人物撮影したのに、いつもよりキレイ"といった使う方の主観によるところが大きく、使って初めて違いを感じる「絶妙な"美撮り加減"」がポイントです。ホームページやカタログで強調するより、ぜひ店頭で試して欲しい機能です。使って頂いて、カシオケータイの「美撮りはいいね」と言ってもらえたらうれしいですね。
座談会は「美撮り」、ケータイカメラにとどまらず、デジカメやプリクラにまで話が広がった。全体的な印象としては、今回参加したモデルは職業柄ケータイカメラで自分撮りする機会は多いが、カメラや写真について決して詳しくはないようだ。中澤氏も「女の子ってそうなんですよ」と話したように、オートフォーカスや画素数を明確には理解していない女性が多いようだ。一方で、綺麗に撮りたい、綺麗に撮られたいという願望は非常に強いのも事実だ。
カメラや撮影テクニックなどをよく知らない女性でも、綺麗な人物写真を撮影できる「美撮り」。女性にとっては、大変気になる機能だと思う。ぜひ実際に使ってその"絶妙な違い"を確かめて欲しい。また女性だけでなく、男性にもおすすめの機能だ。女性を「美撮り」で撮影して喜ばせるという使い方もできるだろう。
座談会終了後、今回参加してもらったモデルの3名に2週間ほどEXILIMケータイ930CAを使用してもらった。次項より、実際に撮影した画像とともに各モデルさんからの感想や意見を紹介する。