日本AMDは4月29日、東京・秋葉原のカフェソラーレ リナックスカフェ秋葉原店にてユーザーイベント「"AMDグリーン"の真髄」を開催した。先日発表されたばかりの「Phenom II X4 955 Black Edition」や「Athlon X2 7850 Black Edition」、そして「Radeon HD 4890」「Radeon HD 4770」など話題豊富とあって、会場は終始満員と賑わいを見せていた。
「AMDプラットフォーム・ロードマップアップデートおよびAMDソリューション・デモ」と題されたセッションでは、AMDの"兄貴"こと土居憲太郎氏が新製品を紹介した。プレゼンではPhenom II X4 955のパフォーマンスを過去のPhenomプロセッサと比較したものや、Phenom II 940との新旧プラットフォームでの消費電力比較、Core i7-920との消費電力比較などを提示し、パフォーマンス/ワットをアピールした。
アイドル時の消費電力を比較すると、Core i7-920と比べ22%ほど省電力とアピール |
Phenom II X4 940、同955+DDR2メモリ、同955+DDR3メモリという構成の違いにおけるパフォーマンス差をグラフで紹介。Phenom II X4 940と比較すると、X4 955+DDR3メモリは平均9.6%ほどの性能アップ |
ソケットAM3とAM2+、どちらでも利用できるのがAM3 CPUの強み。万が一メモリ価格が高騰しても、より安いメモリ規格側に合わせるようなフレキシビリティもアピール |
Phenom II X4 955とPhenom IIに最適化したSILKYPIXによる現像処理。CPU側のパフォーマンスアップとソフトウェアの最適化によってパフォーマンスはさらにアップ |
最新版AMD OverDriveではアプリケーション毎に設定を適用可能となっている |
「Tropics」にある設定を適用した例。コアの1つが3.6GHzとオーバークロック動作になり、他はクロックを落とす、シングルスレッド性能が必要なアプリケーションではこのような使い方が可能となる |
とりわけ興味深かったのがPhenom IIシリーズの各ステートでの動作クロック、TDPを示したスライド。これによると、Phenom II X4 955と940とでは、955の方がクロックが高いにも関わらず、P1~P3ステートでの消費電力は940よりも低いとされる。また、その後Phenom II X4の低消費電力版にもふれ、955のP1ステート時の2.5GHzでTDPが90.2Wであるあたりを指し、これが「ヒントになるでしょう」(土居氏)。