初のNVIDIA IONプラットフォーム
お次はNettop(ネットトップ)。初めてのNVIDIAのAtom+GeForceプラットフォーム採用製品となるであろう「Acer AspireRevo」の登場がトピック(スペック詳細等はこちらの記事)。
既存のAtomプラットフォームはグラフィックス性能が比較的非力と言われることがあるが、定評のあるグラフィックス統合型チップセット(mGPU)「GeForce 9400M G」をAtom CPUと組み合わせることで、これの解消を狙ったのがNVIDIA IONプラットフォームだ。
AspireRevoの本体は体積が1リットルという小型さで、専用マウンタを使って液晶ディスプレイの裏側に装着できてしまうほど軽量。今回はNettopだったが、出来ればION採用のAspire oneなどにも期待してしまう。
マルチブランド戦略で好調を継続
カンファレンスでは、製品紹介だけでなく、AcerのJT Wang会長により同社の最新動向も説明されている。最初に昨年の実績について、PCトータルでのシェアは11.1%まで上昇し世界3位、ノートPCでのシェアは17.7%を獲得し世界2位とDellを逆転。各地域別のシェアでもまんべんなく上位グループに位置しており、躍進の年であったことが強調された。
そして2009年以降について。まずは、世界不況の影響はありながら、それでもNetbookをはじめとするモバイルの需要は依然として有望で、シェアへの貢献が語られる。厳しい状況下でも成長が見込める製品を見極めることで、隙間なくラインナップを充実して行く意向であることも示唆されていた。
また同社は現在、買収などによりAcerのほかPackard Bell、Gateway、eMachinesの4つの製品ブランドを持つ。2009年には、これらを更に活用したマルチブランド戦略が強力な軸となる。
毛色の異なる複数のブランドと、各ニーズに合致できるよう見極められたフルラインナップの製品群を整備し、グローバル展開ならではの規模のメリットを活かしながら、例えば北米のバリュー向け製品であればeMachinesのNetbook……といったように、地域での認知度や価格帯別に、それぞれが最も効率を発揮できるよう、各マーケット・セグメントの特色にあわせた最適なブランド/製品を選択して投入していくというのが、2009年のAcerの基本方針になるとされていた。