イタリアの町にあふれるピッツァやパスタ。と、ここで少し疑問が。どうして、イタリアではこんなにもピッツァが食されるようになったのだろうか。

それは、イタリアには古くからフォカッチャというパンがあり、この丸いパンに具材をのせて食べていたのがピッツァの始まりとされている(フォカッチャがつくられる前にも、エジプトには円盤状のパンに具材をのせて焼いたものがあり、これがピッツァの調理法と似ているため、原型はエジプトからイタリアに伝来していると言う説もある)。

そしてこの、ピッツァと呼ばれる料理はイタリアのナポリで生まれ、ナポリを中心に民衆の食べ物としてイタリア全土で広く食されるようになった。いつしかそれがアメリカに渡って大流行、日本でも宅配ピザが流行り、世界各地ですっかり民衆料理として定着していった。ひと昔前までは、分厚い生地で食べるアメリカ風の「ピザ」が主流だったが、本来のイタリアピッツァ人気に火がつき、レストランは勿論、宅配ピザチェーンにおいても、ぱりぱりとしたクリスピー生地で焼くイタリアピッツァも定番となってきた。

パン屋の屋台。イタリアのパンは日本人の私にはちょっと甘いかも……

イタリア人はナイフ&フォークでピッツァを食べる

ピッツァの歴史をおさらいしたところで、この日のディナーはイタリアに長く住む知人イチオシのイタリアンレストラン「BEL PAESE「(ベル パエーゼ)へ。リーズナブルなのにボリュームがあり、しかも味は本格的というトータルバランスの良さがこの店の魅力だ。

そしてここでもピッツァ & パスタ! ピッツァは生ハムとルッコラ、フレッシュトマトといったポピュラーな組み合わせ。ちなみにイタリア人は、ピッツァを食べる時は素手ではなくナイフとフォークを使うのだとか。で食べるのだが、パスタはムール貝やエビ、イカがたっぷり入ったトマトクリームパスタ。モチモチとしたパスタに絡まるトマトクリームソース、そこに魚貝の旨みが加わって最高! しかも900円程度。心も懐も大満足である。

魚貝たっぷりのトマトクリームパスタ

生ハムとルッコラ、フレッシュトマトのピッツァ

次回は、イタリアンスイーツの定番、ジェラートをいただきながら、イタリア人に教えてもらった簡単パスタレシピも紹介。お楽しみに!