インストラクターの渡辺俊恵さん |
さて、実際に体験してみよう。まずは「HULA HULA」から。ハワイアンコスチュームをまとったインストラクターの渡辺さんが、ウォーミングアップしながら「アロハ=愛」や「花」など、フラ特有の基本的なハンドモーションを指導してくれる。次に心地よいハワイアン音楽が流れ、基本のステップのレッスンへ。ステップ自体はやさしいが、中腰の姿勢で続けていると大量の汗が出る。これには下半身引き締めやくびれ効果のほか、胃腸・婦人科系不調の改善が期待できるという。
しばらくすると「自分がイメージするフラダンスの手をつけてみましょう」といわれ、ステップに合わせて両手を波のように動かしてみたら、なんだかそれらしく思えてきた。フラダンス教室でレベルに合わせたコースを受けるのと違い、いつ誰が来ても楽しめるのがフィットネススタジオのプログラムのよさ。決まりごとをうるさく指導するのではなく、気持ちよく踊れることを第一としているそうだ。
最後に、その日に習得した振付を通しで踊り、フラの世界を少し知った気分になって終了。実際のプログラムでは歌詞カードが渡され、その意味に合わせてレッスンが行われる。一回でも楽しめるが、3カ月間通えば一曲すべてをマスターできるということで、続ける意欲にもつながりそうだ。
「ウーマンズワークアウト」は、1回のプログラムが4つのパートに分かれている。呼吸法を使って自律神経のバランスを整える「開(KAI)」、ピローを使ったストレッチ「伸(SHIN)」、ピローを操ってトレーニングをする「操(SOU)」、クーリングダウンしながら自分の心身と向き合う「煌(KIRA)」。この4つのパートが、一連の流れを構成している。パウダービーズを使用した柔らかなピローは、触れているだけでリラックスできる感触にこだわったもの。これを使って一体どうエクササイズするのかというと、脚の間に挟んでピローの高さまで蹴り上げたり、腰の後ろで回して身体を温めたり、投げたピローの動きを追うことで眼球運動をしたり。ピローで動作確認しながらエクササイズすることで、自然に正しい動きやポーズをとることができるという。
実際にやってみると、各部位が伸びたり負荷がかかっているのがわかり、じわじわと効果を感じる。そう思うと、頭の上にピローをのせて、「自分を忘れて、大きい声で"アーッ"と叫びましょう!」というちょっと笑える(!)ものもあり、かなりユニーク。たいがいのことは経験済みのアラフォー世代でも、これなら意表を突かれて、楽しみながらエクササイズとストレス解消ができるに違いない。
どちらもただインストラクターの指示に従って動くのではなく、アタマや五感を使ってより自主的に取り組めるという印象を受けた。単に受動的に動いているだけでは乗り切れない、時代のあり方を象徴しているのかもしれない。両プログラムは、ティップネス各店舗で実施。ティップネスの会員料金体系はウェブサイトを参照。会員にならなくても、ウェア・シューズなどレンタル付きで1回体験(3,150円)の"お試し"利用もできる。不景気も乗り切るしなやかな心身を目指し、新エクササイズにトライしてみてはいかが?