欧米のような長距離フライトは、できればビジネスクラスかファーストクラスに乗りたい。とはいえ、折からの不況で財布の紐を緩めるわけにはいかない昨今、航空券に40万円や50万円も出すのは難しいという人も多いはず。会社から"上級クラス禁止令"を出されているビジネスパーソンも多いと聞く。

そうした中で注目を集めているのが、プレミアムエコノミーと呼ばれる座席クラスだ。航空会社によってサービスは多少異なるが、通常のエコノミークラスとは別のスペースに、座席の前後間隔が20cmほど広い専用のシートを用意。リクライニング角度がより深く、フットレストやヘッドレストも付いている。そして、値段はエコノミークラスよりは上がるが、ビジネスクラスよりはかなり安い。大型連休周辺を除けば、ヨーロッパやアメリカへ10万円台で行けるような航空券も出ている。

プレミアムエコノミーは2000年にロンドン路線を運航するブリティッシュ・エアウェイズが設置した頃から普及しはじめ、日本航空とANAが採用したことで行き先が欧米主要都市に広がった。他に、ニュージーランド航空がオークランド、クライストチャーチ路線に、ヴァージン アトランティック航空がロンドン路線に、スカンジナビア航空がコペンハーゲン路線に設置している。

では実際、プレミアムエコノミーは普通のエコノミークラスとどこが違うのか。次ページで、日本航空の「JALプレミアムエコノミー(ボーイング777-300型機)」を例に見てみよう。

JALプレミアムエコノミー