イージーモードとYouTube対応で初心者も安心

さて、本ソフトはバージョン2となり、初心者向けのインタフェースを搭載した。これは「イージーモード」と名付けられ、トラック、再生バー、サウンドプール(ループ素材のライブラリ画面)のみというシンプルなものだ。ループ素材を並べてそのまま書き出すといった、ソングメーカーやループシーケンスでの使用を想定しているのだろう。レベルメーターすら非表示なのは少々寂しいところだが、本ソフトをBGM作成専用と割り切るならイージーモードで事足りる。また、初心者がステップアップしていく際に便利なのが、メニューバーの「タスク」メニューだ。プルダウンさせると「入力/録音」、「アレンジ」、「編集」、「書き出し/保存」といった具合に、作業にそった形でメニュー項目が表示される。上から順に作業を進めると、楽曲の作成・出力が完了する。音楽作成ソフトはハードルの高いカテゴリだが、こうした配慮で初心者でもスマートに音楽作成が楽しめるだろう。

イージーモードはシンプルに徹した画面構成だ。上からトラック画面、再生コントロールバー、サウンドプールが並ぶ。ソングメーカーやループシーケンスに特化した画面といえるだろう

画面左上のボタンでイージーモードと通常モードの切り替えが可能。通常モードではレベルメーターやミキサー表示を筆頭に、「Music Maker 2」の全機能にフルアクセスできる

「タスク」メニューは作業ステップ順に機能項目が並ぶ。上から順に作業していくと、楽曲が完成するという仕組みだ。同メニューはイージーモードと通常モード、どちらでも表示できる

アマチュアクリエイターにとって、今もっともポピュラーな作品発表の場といえば動画共有サイトだ。本ソフトはYouTubeの直接アップロードに対応し、さらには「簡易動画編集機能」も備えている。映像素材を読み込み、カット編集やエフェクトの追加が可能。「Music Maker 2」で作った楽曲を流し込み、YouTubeへアップロードすることができる。従来サウンドのアウトプットいえばWAV出力やCD書き出しが一般的だったが、ダイレクトにYouTubeという流れにトレンドと時代の移り変わりを実感する。

ビデオ編集機能は、音楽編集と同じようにトラックに映像素材を読み込んで作業する。タイトル、エフェクト、ビデオ素材など、ちょっとしたビデオ編集ソフト並みの機能性だ

ビデオクリップに対して補正処理が可能。基本的な彩度調整に加え、映像を歪めたりぼかしを入れる光学的な補正も行える。本ソフト1本で映像から音楽までまかなえるのがよい

書き出し処理のひとつとして、YouTubeへのアップロード機能を搭載した。事前にアカウント登録してタイトルやキャプションを入力。アップロードするカテゴリーも選択できる