ブランドの招待者しか入場できないSIHH
カルティエやランゲ & ゾーネ、ヴァシュロン・コンスタンタン、ピアジェ、IWCといったリシュモングループ傘下の高級時計・宝飾ブランドによる年に一度の新作発表会「国際高級時計見本市(Salon International De La Haute Horlogerie; SIHH)」がこのほど、スイス・ジュネーブ空港至近にある国際展示会場で催された。
時計産業立国ともいえるスイスで開催される世界時計博は他、ロレックス、パテック フィリップ、オメガ、エルメス、シャネル、ブルガリほか約4,000ブランドが出展する「バーゼル・ワールド」がある。今回紹介するSIHHは、リシュモングループが1991年、バーゼル・ワールドから独立して開催したのが始まり。両催しともに、毎年春に1週間の日程で実施されてきたが、今年から、SIHHのみ1月下旬より行われることになった。ちなみに今年のバーゼル・ワールドは、ほぼ例年通り3月26日から4月2日にかけて、バーゼル市にある国際見本市会場で開催される予定。
世界各国から集まるジャーナリストやバイヤー、一般の時計ファンら、入場料を払えば誰でも入場できるバーゼル・ワールドに対して、SIHHには各ブランドが厳選した招待者しか入ることができない。入場に際しても、事前に提出した写真との照合やパスポートの提示、持ち物検査など、厳重なセキュリティーチェックを受ける必要がある。
しかし場内は欧州の社交界を思わせるほど非日常的な優雅さであり、プレスルームだけでなく、特製コースメニューを提供するプレスラウンジまで備えていた。会場内の至る所にソファが置かれ、飲み物や、ジュネーブの一流店が提供する握り寿司等、豪華なランチを無償で提供。また、ジュネーブ旧市街にある名門ホテルや空港と会場を結ぶメルセデス・ベンツ等を利用したシャトルバスが出ており、宿泊先から会場までの行き来についても配慮されていた。