タレがゼリー状になっている納豆のテレビコマーシャルを見た方も多いだろう。「納豆もこんなに進化しているのか」と感心しつつ、ふと気になってスーパーの納豆売り場をのぞく。すると、あるわ、あるわ、個性派納豆が! ということでこの企画では、他に類を見ない個性派納豆たちを紹介していく。
インパクト大なミツカンの商品
まずは、前述のゼリー状の納豆ダレが特徴的な「金のつぶ あらっ便利! 超やわらか納豆とろっ豆 3P」(165円 / 内容量45g×3パック・北海道、九州を除く全国で販売)。こちらを販売しているのがミツカンである。同社のお客様相談センターに「タレ小袋が開けづらく、食卓や服を汚すことがある」「フィルムで手やテーブルが汚れる」といった不満が多数寄せられたことが開発のきっかけとなった。
箸でつまんだときは崩れずに持ち上げられ、納豆にのせてかき混ぜると納豆にすぐ馴染むタレにするため、100種類以上のレシピを開発・検証し、1年以上かけて完成させたという。また、乾燥防止効果のあるフィルムを省くため、容器には乾燥対策もほどこされている。同商品は昨年9月1日に発売され、2009年1月中旬までにシリーズ全体で1億2,000万食を売り上げる大ヒット商品となっている(「金のつぶ あらっ便利! 」シリーズとしてほかに、「金のつぶ あらっ便利! におわなっとう 3P」がある)。
試食コメント
納豆ダレが煮こごりのよう。でもお箸でつまんでもポトリと落ちることなく、扱いやすい。納豆とのなじみもよく、ストレスなくいただける。タレは甘みが強く、納豆の中でもアツアツご飯とは特に好相性のように思う。
さらに同社には、大ヒット納豆がある。2006年8月28日の発売以降、1年で5,000万食を売り上げ、その後も快進撃を続けているのが「金のつぶ とろ~りたまご入り醤油たれ 3P」(165円 / 40g×3パック・九州を除く全国で販売)。同商品は、「納豆に入れるたまごをタレに加えたら面白いのでは? 」という仮説から開発されたもので、タレには卵黄が入っている。そのため、"とろ~り"とした口当たりとまろやかでコクのある味わいがあり、まるでたまごかけご飯のように仕上がっているとのこと。この味わいが20~40代の女性を中心に支持されたのだ。
試食コメント
タレがとろりとしているので、タレ小袋を開封する際に"ビュッ"とあさっての方向に飛んでいってしまうという事故もかなり少なくなるのでは? タレだけを味見してみたときより、納豆と混ぜた時のほうが卵の味を感じるように思う。
また、2月23日より東海・北陸エリア限定で発売されるのが「金のつぶ 味わい塩納豆 3P」(165円 / 40g×3パック)。こちらの納豆は、なんとタレではなく"塩"でいただく。刺身や焼肉を塩で食べるという"塩ブーム"が数年前から巻き起こっているが、ついに納豆まで塩で食べる時代が来たのだ。
五島灘の旨み豊かな塩をベースに、国産梅肉のほのかな香りと国産昆布の深い味わいを加えた粉末が添えられているという。近年の塩ブームを受けて開発されたもので、シンプルな塩により納豆本来のおいしさを味わってもらおうという狙いだ。
試食コメント
梅の程よい酸味と昆布の旨みで、高級料亭で供される納豆のよう! 「金のつぶ あらっ便利! 超やわらか納豆とろっ豆」の納豆ダレにも驚いたが、こちらは新感覚の味わいにビックリである。納豆特有の後味も、梅の酸味でさっぱり爽やか。添付の塩は、混ぜてしまえばザラザラとした感じはなく、食べ心地もよい。
次から次へとオリジナル性の高い新商品を投入しているミツカン。これからも目が離せない。