――仕事についてもストイックというか、小さい頃から大人のような感覚を持っていますよね。
大沢「結局『人と人とのつながり』ですよね。私くらいの小娘なんて、特にそれがあったからここまで来れたわけですから。お母さんが直接、私のプロフィールや資料を送ってくれた仕事関係の方たちとは今でもつながってますし、もちろんこれからも大事にしないといけないと思います。モデルとして昔から芸能界にいるし、小さい頃はお母さんが働くスナックで鍛えられたというのもあって、『お客さんの前では変な顔はできない』っていうのが身に染み付いているんですよ。すごくイヤなことがあってマネージャーさんに愚痴をこぼしていたりしても、人前に出ると勝手にスイッチが切り替わるんです。その意味で、子どもの頃から大人に揉まれて育ってきたというのは、振り返ってみると今、役に立ってますね」
――恋に仕事にと盛りだくさんの内容ですが、まだまだ書きたかったことがたくさんあったのでは?
大沢「いや~、もう、すべて書き切りました。けっこう搾り出したので、当分は口をつぐんで(笑)、静かにやって行こうかと思います。一年くらいハワイでゆっくり過ごしても良いかも(笑)。でも、23歳の私にこういう機会を与えてくれたことに対して、何より周りのみなさんに感謝したいです。今はこうして自分の人生を振り返えることができて、落ち着いてまた新たに進んでいきたいなって思ってます。その意味ではちょうどいい区切りになりました」
――では、最後に、この本を通じて読者に感じて欲しいメッセージをお願いします。
大沢「とにかく書くことに必死でしたので、読んでくださる人に『こう思ってほしい』とか考える余地はなかったですね。どこがどうというわけでなく、『これが私の生きてきた人生なんだ!』と。ただ書き終えて改めて思うのは、今の時代って親子関係がいろいろ難しいじゃないですか。親との距離が分からないとか、子供の気持ちが分からないとか。でも、私とお母さんのように、無理しなくてもいい、こういうつき合い方もあるんだなって思っていただけたら嬉しいです。みなさん、ぜひ、本屋さんでお買い求め下さい(笑)」
大沢あかねオフタイム
休みの日は録り溜めしていたバラエティー番組を朝からずっと見てます。自分が出ているものだけでなく、出ていないものも勉強のために。「ここはもう少しああすれば良かった」とか、プチさんまさんみたいな感じでつぶやきながら(笑)。そうして昼くらいになったらご飯の材料を買いに行って、料理に集中します。最近のヒット作は、もやしと豚肉を交互に積み重ねて鍋で蒸して、ポン酢とゴマだれを1:1で混ぜたタレにつけて食べる料理。あとは魚を焼いたり、煮物作ったり……とにかく楽しんでます(笑)
インタビュー撮影:岩松喜平