昨年9月、フジテレビで放送された『印税スター! 誕生』という番組の企画で自叙伝を出版することになった大沢あかね。彼女の初自叙伝が2月4日、ついに発売された。タイトルは『母ひとり、娘ひとり』。両親の離婚以来、文字通り母娘ふたりきりで支え合ってきた日々から、9歳で芸能界デビューした彼女の仕事観、そして恋愛について赤裸々に書かれている。
――初の自叙伝となりますが、どのようなスタイルで執筆されたのですか?
大沢あかね(以下、大沢)「ほとんど携帯電話やiPod touchで書きました。たまに『今日は携帯電話という気分じゃないかな』と思う時は、紙にバァーっと書いたりして。今まで本なんて書いたことなかったですから、編集の方とは毎日連絡を取り合って、朝早くから夜遅くまで、それこそ家族のような付き合いをしながら書き上げましたね。ただ、昔からファンレターの返事を書くことは好きだったので、決して苦しい作業というわけではなかったです」
――自分のことを書くというのは照れくさいのでは?
大沢「そうですね……中には思い出したくないことや、『さすがにこれは書けないだろう』というエピソードもありましたけど、編集の方からかなりのプレッシャー……いや、励まされたこともあって、途中からは自分から書き込んでいきましたね(笑)。今まで語ったことがない話がほとんどですので、書きながらいろいろ発見することも多かったです。『こういう時、こんなバカなこと考えてたなぁ』とか『私って、ちっぽけなことで悩んでたなぁ』とか」
――本のタイトルにもあり、自叙伝の中でも大きなウェイトを占めて書かれている"お母さん"は、大沢さんの中でどのような存在ですか。
大沢「偉大……というよりも、破天荒すぎて『この人、スゴいな!』という気持ちの方が強いですね。尊敬ではなく脱帽というか。なにより女手ひとつで私を育ててくれたことには感謝してますし、大変だっただろうなとは思いますけど、ただ者じゃないですよね(笑)。本の中にも書いたんですが、東京にオーディションに行く時に二人でラブホテルに泊まったことはある意味、貴重な体験でした。さすがに今、同じことをやれと言われても出来ませんけど(笑)」。……続きを読む
『母ひとり、娘ひとり』(幻冬舎/1,365円)
日本ハムファイターズ(現・北海道日本ハムファイターズ)で監督を務めた大沢啓二の孫として世間からは何不自由なく生きてきたと思われる大沢あかね。しかし、ローティーンのカリスマモデルとして人気を集め、バラエティ番組では屈託のない笑顔を見せる裏では、母と二人だけで支え合う生活があった――。ホステスの母と二人三脚で過ごしてきた23年間を振り返り、父の失踪、夜のミナミで過ごした日々、モデルとしての挫折、そして大切な人の存在についてを赤裸々に語った書き下ろし自叙伝