遠距離恋愛のせつない心情を歌った「ここにいるよ feat.青山テルマ」、そのアンサーソング「そばにいるね」(青山テルマ feat.SoulJa)で一躍時の人となったSoulJa。国民的大ヒットの余波は、なんと第51回グラミー賞にも及んだ。「そばにいるね」のカバー曲が収録されたSLY&ROBBIEのアルバム『AMAZING』が、最優秀レゲエアルバムにノミネートされたのだ。グラミー賞授賞式の生中継(WOWOWで日本時間2月9日放送)にもゲスト出演するSoulJaに、現在の心境やグラミー賞の見どころなどを聞いた。

SoulJa
1983年11月1日生まれ。ベルギー人で音楽家の母親の影響を受け、幼少期から音楽を学ぶ。15歳頃にヒップホップに目覚め、全米各地でフリースタイルのラップ・バトルを繰り広げる。帰国後、2007年にメジャーデビュー。同年9月の3rdシングル「ここにいるよ feat.青山テルマ」が、着うた200万ダウンロードを記録するなど大ヒット。そのアンサーソングとして08年1月に発表した「そばにいるね」(青山テルマ feat.SoulJa)も、社会現象を巻き起こすヒットとなった。2月25日には2枚目のアルバム『COLORZ』をリリースする

――SoulJaさんにとって、グラミー賞とはどんな存在ですか?

SoulJa : 「グラミー賞は世界中の音楽が集まるし、ミュージシャンにとって頂点となる場所。自分にとっては『憧れのまた憧れ』でした」

――SLY&ROBBIEのアルバム『AMAZING』が最優秀レゲエアルバムにノミネート。この作品にはSoulJaさんも「HURRY HOME(そばにいるね)」で製作に携わっていますよね?

SoulJa : 「単にラッパーとしてだけじゃなく、作詞・作曲者として参加できたのがすごく嬉しかったんですよ(※「HURRY HOME」では、彼が自ら英語詞も手がけている)。いまはラッパーとしてのSoulJaが知られているけど、ミュージシャンとしてサントラなどを手がけるのも夢のひとつ。SLY&ROBBIEさんという大物アーティストに自分の曲を認めてもらえたことは、パーソナルな意味でも嬉しいですね」

――ノミネートされたからには、最優秀レゲエアルバムに選ばれてほしいですよね?

SoulJa : 「もちろん(笑)! ただ、受賞する・しない以前に、自分の部屋で作った曲がここまで来た時点で本当に光栄ですし、感謝の気持ちでいっぱいです。その上で受賞できたら、いろんな意味でチャンスをつかめると思うので、いままでお世話になった方々にどんどん恩返ししていきたいですね」

――今回のグラミー賞では、主要4部門のほか、各部門で錚々たるアーティストが揃いました。その中でも注目のアーティストはいらっしゃいますか?

SoulJa : 「コールドプレイさんにレディオヘッドさん、リル・ウェインさんなど、やっぱりノミネートされたアーティストは全員気になります。とくにコールドプレイさんの『美しき生命』は、アルバム全体を通して圧倒されました。歌詞、メロディ、サウンド、メッセージ性……。すべての面でクオリティが高いですよね。やはりグラミー賞だけに、クオリティの高い作品を選んでほしいという気持ちがあります」

――SoulJaさんがコールドプレイに注目するとは、ちょっと意外な気もしますが。

SoulJa : 「基本的にUKの音楽が大好きなんですよ。一番好きなバンドもセックス・ピストルズさんですから (笑)。UKからは最先端の音楽が出てきますよね。ビートルズさんもそうだし、セックス・ピストルズさんといえばパンク。いつでも最先端を走っているところが好きです」