トルコ料理は世界三大料理のひとつ

トルコといえば、日本ではイスタンブールを思い浮かべる人も多いのでは? 庄野真代さんの歌にも登場するこの都市は、「ヨーロッパとアジアの架け橋」と呼ばれる。ここでは世界の香辛料が集まるスパイスマーケットをレポート。トルコ料理が世界三大料理と呼ばれる理由がこの記事を読めばわかるかも!?

トルコの街並みと街を歩くスカーフを巻いた女性

イスタンブールは、ポスポラス海峡をはさんでアジアとヨーロッパという2つの大陸にまたがる都市。「トルコは、西とも東ともいえない異空間の国」と聞いてもそれが一体どういうことなのか全く想像もつかなかったが、実際訪れてみると、「なるほど~! 」と笑えてしまうほど頷ける。

空港を降りて少し車を走らせると、青々とした美しい海、海峡をつなぐ橋、遺産、遺跡、歴史的建築、商店街、住宅、そしてあちこちにモスク、モスク、モスク! まさに、「アラジンと魔法のランプ」の世界だ。

トルコは99%がイスラム教を信仰しているため、毎日1日5回のアーザン(礼拝の時間を告げる朗詠)が街中に鳴り響く。厳格な信者は毎回参拝するため、ベールをまとい参拝に向かう女性の姿をあちらこちらで見かける。そんな街で異国情緒を味わいながら、今回もやはりお目当ては"食"なのだ。

6世紀にキリスト教の聖堂として建てられたアヤ・ソフィア。オスマン帝国時代にモスクに転用された

17世紀初頭に建立されたブルー・モスク(正式名はスルタン・アフメット・モスク)

世界中の香辛料が集まるスパイスマーケット

スパイスマーケット入り口

アヤ・ソフィアやブルー・モスク(正式名称はスルタン・アフメット・モスク)を眺めながらスパイスマーケットへ。イスタンブールのスパイスマーケットは、オスマン帝国時代の1660年、東南アジアやインド、エジプトから持ち運ばれた香辛料の市が集まり、建物が完成した。ついクシャミを連発してしまうような香辛料の香りが漂い、オリエンタルな雰囲気に包まれている。

世界各地から集まったスパイスはイスタンブールからさらにヨーロッパへ送られ、ヨーロッパの食生活を変えたとも言われている。そんな食のルーツにどこかロマンを感じつつ、スパイスマーケット見学を開始!

マーケット内には香辛料以外にも、お菓子、ナッツ、ドライフルーツやジャム類、チーズが並べられている。「ロクム」というトルコを代表するお菓子もあり、これはコーンスターチと砂糖でつくられていて、モチモチとした食感が特徴。ピスタチオやヘーゼルナッツ入りもある。このロクムはイギリスに伝わった後、お茶菓子として知られるようになり、「ターキッシュ・ディライト」と呼ばれるようになったそう。

スパイスマーケット内に並べられたスパイスやお菓子

マーケット内には食料品だけではなく、トルコ陶器や衣類、香水、水たばこなども。そして客引きがまたすごい! 「豊臣秀吉好きよ! 」とか、「わたし日本人です、コラコラコラ~! 」などと意味不明なこと言って気を引いてくる。これら全て客引きなのに、何度聞いても一瞬「えっ!? 」と声がするほうを向いてしまう……。