一方、微妙なのはこちら
17日(土)に発売解禁となるのがAMDの新CPU「Phenom II X4 920」。先週発売となった940 Black Editionの下位モデルとなるCPUで、動作クロックが2.8GHzに抑えられていることと、クロック倍率が固定になっていること以外は同様の仕様だ。価格は25,000円前後と、940 Black Editionよりは5,000円ほど安くなっている。
両モデルのクロック差はわずか200MHzで、それだけ考えればこのくらいの価格差は妥当なところなのだが、周知の通り、940 Black Editionのオーバークロック耐性はかなり高い。それも考慮すれば、「19,800円くらいでしょう」というのがショップ側のホンネだ。
しかし、「オーバークロックなんて興味ないし、定格クロックで使うよ」というユーザーで、少しでも安く45nmプラットフォームに移行したい人には、悪い選択ではないだろう。TDPは125Wで同じだが、実際の消費電力は多少なりとも下がっていることも期待できる。
一方、940 Black Editionの方は、ほとんどのショップで品切れで、再入荷についても「週末に予定はあるが、なんともいえない」(某ショップ)という程度。しばらくは品薄状況が続きそうな感じだ。
ようやくAMD向けでも2オンス銅箔層
いま発売されているPhenom IIは、DDR2メモリのみ利用できるSocket AM2+のCPUであるが、AMDは次にSocket AM3版の投入も予定している。Socket AM3版のPhenom IIは、DDR2/3メモリ両対応であり、Socket AM2+のマザーボードでも、今後登場するSocket AM3のマザーボードでも利用できる。
GIGABYTEの「GA-MA78GM-US2H」は、早くもAM3対応を謳ったSocket AM2+のマザーボードだ。チップセットはAMD 780G + SB700で、フォームファクタはマイクロATX。最近のマザーボードであれば、ほとんどの製品がBIOSアップデートでAM3対応になると思われるが、最初から対応しているのは安心だ。
もう1つ、この製品の特徴は、同社のAMD向けマザーボードとしては初めて、品質規格「Ultra Durable 3」を採用したことだ。Intel向けでは上位モデルから切り替わったのに対し、AMD向けではなぜかローエンドから登場したが、上位モデルの方は今後のSocket AM3マザーボード待ち、ということかもしれない。