店頭販売モデルは、NTTドコモのワイヤレスWANおよびGPSを搭載した「VGN-P80H」と、ワンセグチューナーを内蔵した「VGN-P70H」の2種類が用意されている。いずれのモデルも位置情報取得技術「PlaceEngine」を搭載しており、GPSや無線LANを利用して現在位置を取得することができる。プリインストールされているアプリ「x-Radar」などを使えば、現在地の周辺にあるおいしいラーメン店や経路を探索したり、近くの公共無線LANを探したりするのも簡単だ。
ワンセグモデルは、番組視聴や録画、予約録画、データ放送受信など、テレビ放送を楽しむための機能が一通りそろっている。アンテナが内蔵式のため、外出先でも人目を気にせずスマートにテレビ番組を楽しめるのがうれしい。受信感度は最近の携帯電話などと同程度。電波が弱い場所でも、本体が軽いので気軽に移動して電波のよい場所を探せるのがありがたい。
ワンセグはVAIO type Tなどにも搭載されている「VAIOモバイルTV」を使用して視聴・録画が可能。横の解像度が高いので、固定モードで画面サイドに表示していてもジャマにならないのがうれしい。
なお、本体にはHDビデオのハードデコーダーも内蔵されている。対応ソフトを使えば、高精細な液晶ディスプレイをフルに生かしてHDコンテンツを再生して楽しむことも可能だ。
これだけ高機能だとバッテリーの保ちが心配だが、標準バッテリーでも、最大約4.5時間の連続駆動が可能。オプションの大容量バッテリーを装着すれば、最大約9時間駆動できる。大容量バッテリー装着時でも本体重量は700g前後と軽量だ。ACアダプタもノートPC用としては最小クラスなので、旅行や出張などに持っていく場合でも荷物をコンパクトにまとめることができる。
まとめ
今回、VAIO type Pを試用していちばん驚いたのが、駆動音の小ささだった。実は、type Pは最近のノートとしては珍しくファンレス構造を採用している。しかも、HDDのアクセス音が非常に小さいため、駆動時はほとんど無音に近い。VAIOオーナーメードでSSDを選べば、駆動音からは完全に解放されるだろう。ファンレスだと熱が心配だが、ベンチマークソフトのようなCPU負荷の高いソフトを使用した後でも本体はそれほど熱くならなかった。これなら、夏場でも安心して使用できそうだ。
なお、VAIO・OWNER・MADEでは、ノイズキャンセリングヘッドホン機能を選択することもできる。また、限定カラー「オニキスブラック」を選ぶことも可能。カスタマイズの仕方によっては、本体重量を約588gまで軽くすることができる。とことんこだわりたいユーザーは、直販サイトにも目を向けてみてはいかがだろうか。
■仕様 | |
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型番 | VAIO type P VGN-P70H |
CPU | Intel Atom Z520(1.33GHz) |
チップセット | Intel US15W |
メモリ | 2GB |
HDD | 60GB |
光学ドライブ | なし |
グラフィックス | チップセット内蔵 |
ディスプレイ | 8型ウルトラワイドUWXGA(1,600×768ドット) |
オーディオ | Intel High Definition Audio、ステレオスピーカー |
ネットワーク | IEEE802.11b/g/n |
USB2.0×2、ヘッドホン出力(ステレオミニジャック)×1、Bluetooth、メモリースティックDuoスロット×1、SD/SDHC/MMCスロット×1 | |
サイズ/重量 | 約W245×D120×H19.8mm/約634g |
OS | Windows Vista Home Basic |
ソフトウェア | Microsoft Office Personal 2007ほか |
付属品 | ACアダプタ、取扱説明書、スティックポインターキャップ(予備用×2)ほか |
直販価格 | 99,800円 |