高機能なモバイルPCにこだわり続ける工人舎から、光学ドライブを搭載したフルスペックミニノート「KOHJINSHA SX3KX06MA」が発売された。タッチパネル機能付きの8.9型液晶にワンセグやWebカメラまで装備した多機能ぶりが特徴。従来モデルからOSがWindows XPに変更されて、動作がより機敏になっている。
主な仕様 [CPU] Intel Atom Z520(1.33GHz) [チップセット] Intel US15W [メモリ] 1GB [HDD] 60GB [ディスプレイ] 8.9型ワイド(1,280×768ドット) [サイズ/重量] 約W225×D185×H22~33mm/約1.25kg [OS] Windows XP Home Edition [直販価格] 99,800円
コンパクトなボディに光学ドライブを内蔵
出先でメールやちょっとした文書の作成をしたい場合、ミニノートは非常に便利な存在だ。しかし、一般的なノートPCに比べて不便さを感じる部分もいくつかある。そのひとつが、光学ドライブが外付けで、しかもオプションになってしまうケースが多い点だ。パッケージソフトのインストールやCD/DVDへのデータ保存時に、わざわざ外付けドライブを接続するのは意外とめんどうなものである。初心者のファーストマシンとしてミニノートをおすすめできない理由がそこにある。
工人舎から発売された「KOHJINSHA SX3KX06MA」は、B5サイズ以下のミニノートながら、本体に光学ドライブを内蔵してしまった製品。しかも、ワンセグやWebカメラまで搭載し、液晶はタッチパネル機能付き。小型ながら、PCに求められるほとんどの機能を装備したフルスペックノートに仕上がっている。
搭載するCPUはAtom Z520(1.33GHz)で、ディスプレイは解像度1,280x768ドットと高精細。メモリは1GBで、ハードディスク容量は60GBとなっている。インタフェース類は、USB2.0のほか、D-Sub15ピンや2in1メディアカードスロット、ExpressCard/34などを装備。このほか、100BASE-TX対応の有線LANや、IEEE802.11b/g準拠の無線LAN、Bluetoothなども搭載している。これだけの機能を凝縮しながら、重量は標準バッテリー装着時で約1250gと軽い。
本体左側面には、2in1メディアスロット(メモリースティック/メモリースティック デュオ)、D-Sub15ピン、ExpressCard/34スロットなどが搭載されている |
本体右側面には、2in1メディアスロット(SD/SDHC/MMC)、MicroSDカードスロット、USB2.0ポート×2、DVDスーパーマルチドライブなどが搭載されている |
加えて、OSは従来モデルのWindows VistaからWindows XP Home Editionに変更されており、1GBのメモリでも機敏に動作する。ちなみに、ベンチマークの結果は下表の通りとなっている。一般的なAtom搭載ノートと大差ない印象で、メールやWebブラウズなどの通常用途であれば力不足を感じることは少ないはずだ。
■PCMark05のベンチマーク結果 | |||||
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PCMarks | CPU | メモリ | グラフィック | HDD | |
KOHJINSHA SX3KX06MA | N/A | 1216 | 1957 | N/A | 2642 |
フルパワーモードにてFFBenchをデモモードでループさせたバッテリ持続時間(無線LAN、光学ドライブいずれも電源オンの状態) | 1時間59分 |
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DVDスーパーマルチドライブを内蔵
SX3KX06MAは、Netbookなどのミニノートと同クラスのボディにDVDスーパーマルチドライブを内蔵している。ドライブの書き込み速度は、DVD±R DL使用時に最大4倍速となっており、通常の用途には十分。なお、ドライブはスロットイン方式ではなく通常のトレイ方式で、メディアが内部から取り出せなくなるなどのトラブルが起きにくい構造になっている。
DVDやCDの読み込み時は、若干の振動はあるが気になるほどではない。ただし、筐体が小さいため、読み書き中にうっかり本体を動かしてしまいがちなので注意が必要。安全性を考えると、光学ドライブの稼働中はできるだけ机の上に置くなどして使うほうがいいだろう。
DVDビデオは、プリインストールされている「InterVideo WinDVD for KOHJINSHA」などのソフトを使用して視聴することができる。ディスプレイ部分を180度回転させられるため、小型の液晶テレビのようなスタイルで使用することも可能。もちろん、液晶を完全に倒してピュアタブレットスタイルにした状態で視聴することもできる。8.9型ワイド液晶とステレオスピーカーを搭載しているので、映画なども意外に迫力ある映像と音で楽しむことが可能だ。
なお本機には、光学ドライブを使用しない場合に、本体からドライブに供給されている電源をオフにできる機能が搭載されている。モバイル時に少しでもバッテリー駆動時間をのばしたい場合に便利。手順も非常に簡単で、本体前面のボタンか、タスクトレイに常駐しているアイコンでオン/オフを切り替えられる。