『RESISTACE 2』で語られる「キメラ」の謎
『RESISTACE 2』の主人公は、前作から引き続き、アメリカ陸軍の不死身の1メンアーミーことネイサン・ヘイル中尉。前作のイギリス戦線で奇跡の勝利を成し遂げたヘイルだったが、キメラウイルスに浸食されてしまっていることから公式記録上は戦死扱いになっており、ウイルス浸食抑制剤で生命を無理くり長らえているという状況。ただし、キメラウイルスの効果で身体能力と代謝能力は通常の人間の数倍以上あり、"2"でも無敵の戦士としてプレイヤーが操ることになる。
"2"は"1"の世界設定の2年後の1953年が舞台。キメラ軍はついにヘイルの母国、アメリカ大陸への侵攻を開始したのだ。
主人公ヘイルは、キメラウイルスによって強化された兵隊が集まる特殊部隊「センチネル」のエコーチームのリーダーに任命され、このキメラ軍のアメリカ侵攻に立ち向かうことになる。物語は、キメラウイルスを研究している「S.R.P.A.」(セルパ)機関の研究所から始まりを向かえる。研究所で進められてきた謎の計画「プロジェクト・エイブラハム」の生き残り実験体キメラの「デイダラス」が研究所を脱走。これを追うヘイルは、図らずもデイダラスと遭遇、対話を求められる。なぜ、敵であるキメラが自分を知っているのか? プロジェクト・エイブラハムとはなんなのか? 自分にキメラウイルス耐性があることと何か関係あるのか? 謎が謎を呼ぶ。
しかし、今作では、前作から持ち越されてきたキメラウイルスとキメラ軍にまつわる謎がついに語られることになる。「RESISTACE」シリーズのSF設定で面白いのは、人類共通の敵「キメラ」が出現してしまったことで、第二次世界大戦が起こらなかったという歴史のif設定の世界観になっているところ。世界情勢の難しかった20世紀初頭、人類は「キメラ」という共通の敵を得ることによって一致団結しているというのが世界観として面白い。