日本AMDは、ATI Streamに関する説明会を開催した。ATI StreamはNVIDIAのCUDA同様、GPUを汎用コンピューティングに活用するためのGPGPUプラットフォーム。これまではHPC向けに展開されていたが、10日(米国時間)にはコンシューマ向けグラフィックスカードのRadeon HD 4000シリーズでこれを利用可能とする「Catalyst 8.12」ドライバが公開されている。
会場で行われたATI Streamのデモンストレーションでは、まず、Catalystグラフィックドライバに含まれるトランスコーディングツール「ATI Avivo Video Converter」が紹介された。用いられた映像ソースは1080pのMPEG-2ビデオで時間にして1.5分、ファイルサイズは215MB。これをMPEG-4のPSPフォーマットに出力する際の所要時間は約19秒だった。デモでは短時間の映像が用いられたが、解説によればCPUだけでは通常3時間以上かかるHD映像のコンバートがATI Avivo Video Converterなら12分に短縮できるとのこと。Makedon氏は「5%速い、15%、200%速くなったということではなくて、以前であったら諦めていたようなことでも簡単にできるようになった」とアピールしている。このほかにも、その場で撮影した映像に対して、Loilo Scopeから編集を加えるデモも行われ、トランスコード以外でのGPUアクセラレーションを紹介した。