メンテナンス性とパフォーマンスの高いマイクロタワーPC - エプソンダイレクト「Endeavor MR6000」

セパレートタイプのデスクトップ機の場合、当然ながら、ディスプレイと接続するための出力端子が必要になる。本機にはそのビデオ出力端子がHDMIとVGAの2系統用意されており、標準仕様のままでマルチモニタにも対応している。また、製品にはHDMI-DVI変換アダプタが標準添付されており、一般に普及しているDVI接続ディスプレイをつなげることも可能だ。

USB 2.0ポートは、フロントに3ポート、背面に4ポート用意されている。このほかにも、IEEE1394ポートやCF/MS/SD/MMC/SMカードに対応したメモリカードスロットなどが標準で搭載されており、ビデオカメラやデジタルカメラなどとの連携もスムーズに行える。

なお本体には、拡張スロットとして、PCI Express×1が1スロット、PCIが2スロット装備されており、オプションでe-SATAポートやUSB 2.0ポート、シリアルポート、モデムポートなどを増設できる。新しい規格からレガシーなものまで、用途に応じてインターフェイスを拡充していけるのは非常にありがたい。

動作音も低く長時間使用時も快適

本機を実際に使用して印象的だったのが、動作音の低さだ。水冷などの特殊な冷却機構は装備されていないが、ファンの音は意外に小さい。もちろん無音というわけではないが、このクラスのデスクトップとしてはかなり静音性に気を配った設計になっているといえるのではないだろうか。CPUなどへの負荷がかかるベンチマークテストを行っている最中も、ファンの音が突然大きくなるということはなく、快適に使用できた。フロントパネルの下部に吸気口を設けたり、サイドパネルにメッシュ状の通気口を搭載するなど、エアフローにはかなり工夫がなされているようなので、夏場でもあまり心配せず使えそうだ。

このほか、細かな点ではあるが、付属キーボードの使い勝手も好印象だった。とくに、ホワイトとグレーで見やすく色分けされたキートップや、ワンタッチでスリープ状態に入れるスリープボタンなどが便利で実用的。BTOでは、この標準タイプのキーボード以外にも、幅を抑えたコンパクトなタイプや、コードレスタイプなど、数種類が用意されているので、あらかじめ使用環境にマッチしたものを選んでおくといいだろう。

スペック的にもサイズ的にも非常にバランスのとれた製品

MR6000は、マイクロタワーPCとしては、スペック的にもサイズ的にも非常にバランスのとれた製品だ。BTOで上位CPUを選んでおけば、当分の間性能面に関して大きな不満を抱くことはないだろう。また、チップセット内蔵としては比較的強力なグラフィックス性能を持っているため、エンタテインメントPCとしても十分活用できる。たとえば地デジについてはUSB接続型チューナー「SEG CLIP」を選択可能など、エンタテイメント環境を容易に整えやすくなっている。その意味では、兄弟機の「Endeavor MR3500」のように、Blu-rayに対応したモデルもできるだけ早く用意してほしいところだ。

なお、OSに関してはエプソンダイレクトの他のモデル同様、Windows XP Professionalへのダウングレード権つきのVista Businessがオプションで用意される。そのため本機は、ホームユーザーだけでなく、ビジネス用途での使用を考えているユーザーにも十分おすすめできる製品だといえる。

■仕様
型番	Endeavor MR6000(最小構成例)	Endeavor MR6000(試用機)
CPU	Intel Celeron 430(1.8GHz)	Core 2 Quad Q9400(2.66GHz)
チップセット	Intel G45 Express
メモリ	512MB	2GB
HDD	160GB	250GB
光学ドライブ	DVD-ROMドライブ	DVDスーパーマルチドライブ
グラフィックス	Intel G45 Express(チップセット内蔵)
ディスプレイ	なし
オーディオ	Intel High Definition Audio
ネットワーク	10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T
インタフェース	USB2.0×7、IEEE1394×1、PS/2×2、VGA出力、HDMI出力、マルチカードスロットほか
サイズ/重量	W179×D396×H368mm/約10.2kg
OS	Windows Vista Home Basic SP1
直販価格	60,900円	106,050円