――理系の中でも、理学と工学などの分野の違いもあるようですが。
理学ではプログラムを提示し、それをモノとしてつくるのは工学系。工学系はいわば職人で、理学系とぶつかることもありますが、やはり両者が協力しなければならないわけです。ぼくは物事が割り切れる方が好きなので、職人にはなれないなと思いました。
――理系と文系も似たようなものですね?
それぞれ違いはありますが、理系の知識や技術と文系の調整能力が一緒になることで、世の中が進んでいくのは確かなことでしょう。
――理系から見て、世の中こうなったらいいなと思うことはありますか?
難しいですね(笑)。僕が物申したいことは、電子マネーは1枚に統一してほしい。システム的にはできるはずなのに……。それから、日本で理系の社長がもっと増えてほしいと思います。
――最後にメッセージをお願いします。
『理系の人々』で描いていることは、自分のまわりの出来事なので、「そんなことないよ」と思う方もいるかもしれませんが(笑)、どうぞ怒らないでください……。この本を出したからといって、決して理系を代表しているわけではありません。これからもステレオタイプではない、日常的なところで、理系から見た理系を描いていきたいと思っています。
――ありがとうございました。