市場の低迷があり、そこそこの性能で満足してしまうユーザー層も増えつつある状況にあって、処理能力の高さをウリにした高性能パソコンは分が悪いようにも考えられる。しかしながら、結果、ニーズがなくなり性能向上を目指す流れが減速するようなことがあれば、将来のコンピューティング体験をシュリンクしてしまう危惧もあるだろう。

Core i7はIntel史上最高のプロセッサだと自信を見せる吉田社長

Core i7では前世代から最高性能を40%向上させたという

同社の"Tick-Tock戦略"に沿って、今後も革新を継続すると説明

同発表会の席上、インテル代表取締役社長の吉田和正氏は、高性能なパソコンが如何に快適で、素晴らしい体験をもたらしてくれるかを、ユーザーに知ってもらいたいのだと、その思いを語る。同氏は、「インテルは新しい技術を次々と投入し、コンピュータの新しい利用形態をどんどん実現していく」と述べた上で、Core i7を発表した。また、「Core i7の特徴をひと言で表すなら"性能"。世界最高レベルの性能を持つ」と宣言するなど、その性能の高さを終始アピールしている。

ゲスト登壇したカプコン プロダクト製作部 技術研究室 室長の伊集院勝氏。ゲーム開発の現場から、高度なゲーム体験において、現状ではCPU性能の不足が問題となっていることを指摘。より高性能なCore i7の登場が、その現状を打破すると期待を寄せるとともに、今後の更なるゲーム体験の進化に「CPU性能の向上は必要不可欠」なのだと語る

それらアピールの前提となっているのは、一方で、いまだ健在なユーザーからの「性能への強いニーズ」なのだという。同氏は、コンシューマにおける現在のユーセージとして、マルチタスク、HDコンテンツ制作、リアルなゲーム体験といった新たな利用形態が急速に普及していると説明。ユーザー求める性能を示した調査データを引き合いに出しつつ、プロセッサの性能向上の重要性を再度確認していた。

先日の東京・秋葉原での深夜イベントにも熱心なユーザーが多数詰め掛けていた。ちなみに、時差の関係で世界で最も早くCore i7を入手できたのが日本のユーザーなのだとか

併設ショウケースで各社のCore i7搭載製品を一斉公開

エプソンダイレクトの詳細未定な参考出展機。独特なケースデザイン

サイコムの「G-Master BLADE」。詳細はこちらの記事

ドスパラの3DCG/デジタルアニメーション向けワークステーション「Prime Raytrek」

ドスパラの定番ゲームマシン"Galleria"の新モデル「Prime Galleria ZX-E」

日本エイサーのAspire M7720シリーズの参考出展機

デルは"XPS"の新型。当然のようにExtreme Editionな「DELL XPS 730X」

マウスコンピューターの普及価格帯向け「MDV ADVANCE ST 6100S」

マウスコンピューターのハイエンド向け「MASTERPIECE V1000EV1-WS」

おまけ。クリアケースと光り物が特徴の知る人ぞ知る隠れジサカー(?)、インテル吉田社長が個人的に自作したCore i7マシン。Core 2の時にもお手製自作PCを披露して、そのパーツチョイスのハイエンドっぷりが記者から"社長級"と羨ましがられていたが、今回も965 Extreme EditionやX25-M SSDなど高級パーツてんこ盛りの社長仕様