レノボ・ジャパンは10月22日、「ThinkPad X200 Tablet」など同社タブレットPCの特徴と取り組みを紹介する記者向け説明会を行った。ThinkPadの開発を担当する大和事業所のエンジニアにより、開発のポイントなどが公開された。
最初に、同社研究・開発 ノートブック研究開発 第一システム技術の阿部直樹氏より、タブレットPCの開発と製品について、大まかな概要が紹介された。
まずは同社のタブレットPCに対する取り組みの歴史が振り返られる。その歴史は1992年、IBM DOS J5.0/Vを搭載し、製品名もThinkPadではなかった「PS/55 T22sx」の登場から始まる。当時既にマグネシウム合金のボディを採用していたなど、先進的なタブレットPCとして開発されたもので、用途としては主に屋外業務での利用が考えられていたそうだ。
そのPS/55 T22sxから、1994年のThinkPad 730Tまで、手書き文字認識機能の搭載や、Windows OSの搭載など、様々な強化を施したモデルが登場するが、そこで一旦、同社のタブレットPCの系譜は途絶えてしまうことになる。
手書きの"ノート"をノートPCの側面に配置するインパクトの大きなデザインでも話題となった「TransNote」など、タブレットPCに関連する製品はいくつか出ていたが、同社のタブレットPCが本格的に復活するきっかけとなったのは、2002年の「Windows XP Tablet PC Edition」の発売であった。
阿部氏によれば、このWindows XP Tablet Editionの登場を受け、2003年、「特定用途向けではない、新しいタブレットPCの提案」という社内タスクが発生。一般ユーザーも普通に使える、ノートとしてもタブレットとしても"使い物になる"、コンバーチブルなThinkPadの開発が始まったのだという。
そして2005年、現行のThinkPad Tabletにも直接繋がる「ThinkPad X41 Tablet」が、ノートとタブレットのコンバーチブルを可能とした新規開発の片方向回転ヒンジなどを備えて投入された。その後は記憶にも新しい、ThinkPad X60 Tabletといったバージョンアップを経て最新のThinkPad X200 Tabletまで辿り着くことになる。
ThinkPad X200 Tabletでは、最新のIntel Core 2 Duoプロセッサの搭載など、Centrino 2世代となるプラットフォームレベルでの性能の底上げがなされ、普通のノートPCとしての使い勝手が向上していることは当然。加えて、新たにワイド画面液晶を搭載し、画面を時計回りにも反時計回りにも回転させられるデュアルスイーベル機能なども盛り込んだ、ユーザビリティ向上のための、タブレットPCならではの機能強化が数多く施されているのだとアピールがされた。