10月1日と2日、フォーミュラ・ニッポンの2009年型シャシー「FN09」の第2回先行開発テストが、ツインリンクもてぎで実施された。今回も、トヨタエンジン搭載車両「FN09トヨタ」と、ホンダエンジンを搭載車両「FN09ホンダ」が1台ずつ走行。テスト担当チームはFN09トヨタがCERUMO/INGINGで、ドライバーは08年同チームのエースとして48号車で活躍した立川祐路だ。FN09ホンダは鈴木亜久里監督のARTAが担当し、ドライバーは若手の井沢拓也(08年は同チームの56号車に登場)。ちなみに、今回はカラーリングを施されての登場。
FN09トヨタをCERUMO/INGING、FN09ホンダをARTAが担当
先ごろ、FN09のカラーリングコンテストの受賞作が発表され、FN09トヨタは千葉県の小学生による「ひまわり」、FN09ホンダは福島県の女性による「ペガサス」が施された。ペガサスは天馬の羽ばたきをイメージしたもので、そのまま来季のいずれかのチームが使えそうなカッチリとしたデザイン。一方のひまわりは、小学生らしい、お日さまの輝く青空をバックにひまわりが咲き誇っているという明るくてかわいい絵柄だ。
午前は雨の中を断続的に走行
初日は、午前中が10時から12時、午後が14時から16時というスケジュールで、2セッションが行われた。午前中は雨がやまず、初のウェットコンディションでの走行となった。第1回先行開発テストの2日目も、終盤に雨が降り出したが、ウェットコンディションというほどではなく(ちょい濡れ)、テストを終了した途端に大雨が降り出したため、まだFN09は雨らしい雨の中を走っていない。ウェットコンディションでは全開走行ができないため、テストに意味がないと思われるかも知れないが、そうとは限らない。今回は新開発のマシンなので、事前の雨中でのテストは重要だ。いうまでもなく、電装系にとって雨は最大の敵なので、本物のウェットコンディションで走るのは非常に大事なのである。また、今回は2009年仕様のレインタイヤも投入され、その感触のチェックも同時に行われた。
11時頃になって雨が上がり、FN09ホンダはロングランテストを実施。合計、34ラップを重ねた。FN09トヨタは、走行開始後にブレーキペダルの不具合が生じてしまい、その修復に時間がかかってしまう。結果的に、16ラップの走行となった。
初日は最終的に1分36秒台を記録
午後は天候が回復したため、終了時間を延長し、14時から16時30分まで行われることに。FN09トヨタ、FN09ホンダともに開始早々からコースイン。ピットインとアウトを繰り返し、順調にテストメニューをこなしていった。しかし、14時45分頃、FN09ホンダにミッショントラブルが発生してしまう。結果、午前中より少なめの25ラップにとどまった。FN09トヨタは午前中のトラブルの分を取り戻そうと、着実に周回を重ね、特にトラブルもなく、30ラップを消化して初日のテストを終了した。
午後になって雨が上がったとはいえ、まだコース上はところどころウェット状態で、ドライコンディションとはいえない状態。その中で、1分36秒台が記録された。2006〜2008年に渡って使用されたシャシー「ローラFN06」と比較すると、ちょうど2007年の5月に開催されたツインリンクもてぎでの第3戦が、今回のコンディションに近いコース状況で、ウェット&ドライ。この時のポールタイムが、2007・2008年の2年連続王者となった松田次生による1分34秒775(エンジンはトヨタ)。最後尾の22番手となったロニー・クインタレッリが1分38秒059(エンジンはトヨタ)となっており、ポテンシャル的にFN06にすでに匹敵している感じだ。