高速性能はCMOSセンサーとLSIで実現

――高速機能のフレームレートが変わっているのはセンサーの仕様ですか?

小野田「そうです。やっぱり910万画素に画素数が上がったので、その分ハイスピードの能力は落ちています。その代わり、EX-F1では60fpsで出力できるのは600万画素サイズでしたが、EX-FH20では40fpsで700万画素の出力が可能となっています。撮像センサーはEX-F1の時と同様にソニー製のCMOSセンサーを使っています」

撮像素子は910万画素だが、高速撮影時には700万画素に切り替わるため画角が変わる

――EX-F1ユーザーからの要望で反映されたものを教えてください。

小野田「実際に使われているユーザーさんの要望で一番多かったのは、高速連写時の書き込み時間の短縮です。EX-F1では60fpsで1秒間撮れますが、それを保存するのに約20秒かかっていました。つまり次の撮影までに20秒待ちになってしまうのです。EX-FH20では高速なSDHCを使った場合に約10秒で書き込み、できるかぎり早く次の撮影に入れるように改良しています」

――動画コーデックがQuickTimeからMotion JPEGに変更されましたが、これはユーザーからの要望ですか?

小野田「EX-F1に1080i(1920×1080ドット、60fields/s)の動画機能を搭載した時は、まだコンパクトデジカメではフルHDの動画機能はあまりなかったんです。1080iというのはテレビなどでは当たり前のフォーマットなんですが、それを再生できる環境はテレビ以外だとありません。QuickTimeでも1080p(1920×1080ドット、30fps)には対応してましたが、1080iには対応してなかったんです。また、H.264というコーデックでは高画質で圧縮できる半面、デコードするためにものすごくパワーが必要なので、今回はMotion JPEGを採用しました」……続きを読む