「MX518」は、かつて日本で「G3 Optical Mouse」の名で販売された光学式マウスだ。2005年に光学式としては最高の解像度とフレームレートを持つ製品として発売され、海外のゲームプレーヤーに人気となった。当時はレーザーマウスが台頭した頃であり、ゲーム用マウスという市場も形成され始めた。解像度など性能面ではレーザー式の利点は大きかったけれど、ドライバやユーティリティなどでゲーマーを満足させられる製品が少なかったようだ。一方で、光学式マウスは技術的にも完成されており、価格も手ごろで根強い人気があった。「MX518」が海外のゲーマーに人気だという情報は日本のゲーマーにも伝わったが、日本のゲーマーは電気街などで並行輸入品を入手するしかなかった。
名称 | 「MX 518 Performance Optical Mouse」 |
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ロジクールストア価格 | 3,980円 |
解像度 | 最大1,800bpi(400 / 800 / 1,800bpiで切り替え可能) |
接続インタフェース | USB 1.1 / 2.0 |
ケーブル長 | 180cm |
対応OS | Windows XP / Vista |
そんな市場傾向に合わせたように、ロジクールは「MX518」を「G3 Optical Mouse」の製品名とし、日本で発売開始した。ロジクールは当時、ゲーマー用レーザーマウスとして「G5 Laser Mouse」と「G7 Laser Cordless Mouse」を販売しており、その下位モデルとしての位置づけだったようだ。「G3 Optical Mouse」は日本のゲーマーにも支持されたが、2007年に販売を終了した。ゲーム用マウスが続々と登場しており、ゲーマーも光学式から性能が安定してきたレーザー式を志向するようになったからだと思われる。
ただゲーマーとしては、技術の進歩とはまた別に、使い慣れたマウスをずっと使い続けたいと思っている。時には激しい操作が続くゲーマーにとって、ゲーム用マウスは消耗品であり、同じものを買い換えたい。ゆえに「G3 Optical Mouse」の販売終了を惜しむファンも多かったことだろう。この度、「MX518」は「MX 518 Performance Optical Mouse」として日本市場に復活した。「G3 Optical Mouse」ではなく、海外と同じ製品名となった。これはゲーマーにとって待望の復活だ。
しかも、新しい「MX518」は旧製品とまったく同じではない。確かに外観はそのままだが、光学式センサーの性能は旧製品の1,600dpiから1,800dpiへと向上した。また、マウス本体裏面のソウル(滑りやすくする素材)の数と配置も変わった。旧型は小さなソウルが5カ所に配置されていた。新型は前部と後部に大型のソウルを置き、親指を置く場所に1つ置かれている。この親指の裏のソウルがMX518の人気の理由の1つだった。マウスを強く押さえつけるように操作した場合、ここに圧力がかかって摩擦を起こす可能性がある。ゆえにこの部分のソウルはとても重要だ。そこが新型にも継承されている。解像度にしてもツールで上限を1,600dpiに設定できるので、旧型と全く同じ仕様に戻せる。改良されたとはいえ、旧型のファンを心配させる要素はない。