ヤフー代表取締役社長井上雅博氏

10月1日、千葉県・幕張で開催されているCEATEC JAPAN 2008にて「Yahoo! Everywhere構想 -テレビライフの未来-」をテーマに、ヤフー代表取締役社長井上雅博氏によるキーノートスピーチが行われた。一昨年、昨年に続き、井上氏がこの場で「Yahoo! Everywhere構想」についてスピーチを行うのは今年で3回目。これまでの成果と今後の取り組みを語った。

Yahoo! Everywhere構想と現在の取り組み

「Yahoo! Everywhere構想」とは、急速にインターネットが普及する中、デバイスがPCだけではその利用時間は限られたものに留まってしまうことから、これを携帯電話、テレビなどタッチポイントを広げることで、PCで享受している便利さをより広げていこうという考え。

さまざまな機器とYahoo! JAPANサービスの連携

同社ではこのためのプラットフォームを構築、他社に提供し、携帯電話、テレビ、ゲーム機、カーナビなどでその取り組みが進められている。シャープの「AQUOS」ではYahoo! JAPAN IDと機体のIDを連携させることでパーソナライズサービスを実現、写真共有サービスを起点に10月から提供が開始される。カーナビではホンダの「インターナビ」と「Yahoo!ドライブ」のスポットデータが連携。さらに、実際の走行ルートをネット上に取り込み、その場所に写真を関連づけて保存するサービスも開発中だという。

走行ルートを再生しながら関連付けされた写真を表示する

今年発売されたiPhone 3Gに対しては、全社的な取り組みにより100以上のサービスを最適化して提供。同社のサービスはこれまでPCでの利用を中心に考えられてきただけに「マウス・キーボードを前提としたサービスの作り方だけでは、Everywhere構想を考えたときに不十分だったということを身をもって体感した」という。