今回の結果については「見事」としか言いようがない。Atomの弱点を強いて上げるとすれば性能だったわけだが、デュアルコア化でこれが大幅に改善。もっともIntelの場合、性能が必要な向きにはCore 2などのCPUがあるわけで、今回注目すべきポイントは、これを8WというTDP、43ドルという低価格で実現したことになるだろう。
ギガビットLANに対応するなど、マザーボードの仕様も向上しており、まだAtomのMini-ITXマザーボードを買っていないユーザーであれば、間違いなく選んで損はない。Mini-ITXであるので、拡張性の無さは致し方ないが、ライトユーザーであれば、これをメインマシンにしてしまってもいいくらいだ。拡張はUSBを使えばいい。
しかしこうなってくると、VIAは厳しい。次世代CPU「Nano(Isaiah)」について、かねてから「Atomよりも高速」であることをうたい文句にしてきただけに、市場に投入する前にAtom 330を出されたダメージは小さくない。これまでは"VIA時間"でも良かったが、Intelを相手にするのであれば、開発・生産のスピードアップも必要になりそうだ。
このD945GCLF2であるが、初登場時の店頭価格は11,000円前後。現在、従来モデルのD945GCLFは8,000円~9,000円程度なので、価格差は数千円しかない。コストパフォーマンスの面でも魅力的だ。
最近はMini-ITX用のケースも種類が増えてきたので、オシャレな省スペースPCを作ってもいいし、あるいは安さのみを追求してパーツを選んでもいい。これを機に、Mini-ITXの自作にチャレンジしてみてはどうだろうか。
こんなオレンジ色のキューブ型ケースも登場している(Abee「acubic C10」) |
プロセッサ | Intel Atom 330 |
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チップセット | Intel 945GC Express + ICH7 |
メモリ | DDR2-533/667×1スロット(最大2GB) |
オーディオ | Realtek ALC662(5.1チャンネルHD) |
グラフィック | Intel GMA 950(チップセット内蔵) |
LAN | 10/100/1000Mbps |
ストレージI/O | SATA×2ポート、PATA×1ポート |
拡張スロット | PCI×1スロット |
バックパネルI/O | PS/2、シリアル、パラレル、USB×4、VGA、Sビデオ、オーディオ、LAN |