東京都交通局は20日、東京・晴海の晴海客船ターミナルで「バスの日イベント2008」を開催した。会場は、「バス車両展示」「LED行先表示器によるオリジナル・メッセージ表示」「都バス部品等販売」「都バスグッズ販売」「みんくる号(幼児用モックアップバス)の展示」「スタンプラリー」「協賛各社による展示・販売」の7コーナーが設けられ、小さな子供を抱えた家族連れやバスファンらで混みあった。

イベント会場は、地上の大型車駐車場と同ターミナル内2階の待合ロビーの2か所。大型車駐車場には、いわゆる路線バスの「乗合バス」が3台、「観光バス」が2台の計5台が展示されていた。3台の路線バスは、LED行先表示器にオリジナル・メッセージを表示するコーナーを深川S666(日産)が、運転席に着座体験できるコーナーにはハイブリッド車の渋谷R111(日野)が、車内を開放したコーナーには深川A476(日産)の各車両がそれぞれを担当(「S666」などの難解な(!?)コードについては後述の部品即売の話題で)。着座体験できるハイブリッドバスには、"都バス運転手デビュー"を飾る我が子をデジカメに収めようとするパパ・ママたちの長蛇の列ができていた。

「バスの日」とは、日本で最初にバスが走った日とされる記念日で、1903年9月20日に京都市で日本で最初のバスが運行したといわれる。1987年に制定

大型車駐車場には都営バスの現役車両5台が展示された

「20字以内。漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベット、数字、記号(○☆*&!?に限る)が使えます」という条件で、都バスのLED行先表示器にオリジナル・メッセージを表示するコーナーでは、「通勤特快エコロジー行き」「○○ちゃん大好き」など、通常運行時は見られない、さまざまなオリジナル・メッセージが次々と掲出され、メッセージのオーナーは思い思いにカメラに画像を収めていた。が、ここで来場者の誰もが思った残念なことをひとつ。LED行先表示器をカメラで撮影すると、表示の一部が欠けてしまって、すべてをキレイに撮ることができないのだ(写真参照)。子供の名前や、来年の年賀状にでも使うのであろう「謹賀新年」という文字も上手く撮れない。オーナーたちは皆、カメラの画像を見て首を傾げるばかりだ。高速で点滅するLEDを撮影するのは難しいのだ。来年はぜひとも注意して再チャレンジしたいところ。それにしても、この日10時から始まったオリジナル・メッセージの受付は、63名分のオリジナル・メッセージが約1時間で集まり、11時05分で終了したというのだから、大変な人気ぶりである。

LED行先表示器を撮影すると、どうしても一部が欠けてしまう。この写真のように、せっかくの「謹賀新年」という文字も無残な結果に…。観光バスはハイブリッドとディーゼルの2台を展示。同局に5台しかないハイデッカー車だが、美しいボディを保っている

一方で、「都営バスには観光バスも健在です」とアピールするかのように2台の観光バスが並んでいた。いずれもいすゞ「ガーラ」の55人乗りハイデッカー車で、現在、同局では5台しか所属していないという。グリーンの配色が、神宮の森をイメージしたハイブリッド車で、渋谷営業所に3台所属するうちの1台。ブルーの配色が、隅田川をイメージしたディーゼル車で、南千住営業所に2台所属するうちの1台だ。

このほか、大型駐車場には、来場者の胃袋を支える移動ケータリングカーや、秩父鉄道の物販コーナーも設けられていた。ちなみに、晴海客船ターミナルには喫茶コーナーがあるのみで、食事情は充実していないので来年来場の際はご注意を。