アフレコ中のエピソード
遠藤綾「最初こういう作品の女の子は決して戦わず、ずっと守られ続けるっていうイメージがあったんですけど、最初から結構しっかりした子で、守られながらも守られっぱなしじゃ嫌だという意思がとっても強くって、Second Ageになったらさらに剣を持ったりすることで、最初に監督がおっしゃった『今までと違うネオロマンス作品を作りたいんだ』っていうのをすごく現しているなって思いました。あと、ネオロマンスに出てる人たちの現場って、本当にそのまんま"キラキラ"してるんだろうなって思っていたのですが、こんなにくだけた感じだったので、私自身も居心地が良かったです。男子中学校みたいでした(笑)」
高橋広樹「いろいろありすぎて、端から言っていくと時間がなくなってしまうくらいです。幸せだったころの陽だまり邸で食事をしているシーンであったりとか、なんてことのないシーンていうのが印象的でした。後半、Second Ageになってからは、まったくなくなっているんですけど。当然ゲームのときは一人で収録でしたし、CDドラマもたまにだったりするので、今回こういったシーンをやったことによって、陽だまり邸のメンバーたちの空気感というものができたんだろうなって思っています」
大川透「アニメのオープニング主題歌というものを生まれて初めて、歌わせていただきまして。そしてそれが2曲も、という稀有な体験をさせてもらったのは本当にありがたいなあと思ってます。ニクスという役に関しては、ネオロマンスにはこんなに悪役ってあまり今まで出てこなかったんじゃないかなって思います。本質的にはニクスというキャラクターは"悪"ではないんですけど、Second Ageに入ってからは、ラスボス的な役割だったのが、ニクスという役をずっと演じてきた僕にとってもとても新鮮で、すごく楽しかったです」
小野坂昌也「物語もすごく素敵でしたし、台本を読んでホロッとくるところもたくさんある作品でしたが、それ以上に歌をたくさん歌ったイメージが強いですね。26話には挿入歌が入るのですが、それが非常にいい歌で、リハーサルビデオに入っていたものを聴きながら、感慨にふけってしまいました。でも一番素晴らしいのは、こういう声優さんたちとやれたということで、僕にとってはすごい新鮮なことでした。二枚目イケメン声優たちが僕のことをかまってくれたりなんかするのが非常にうれしかったです。みんな本当にありがとうございました(『うそくさー』というツッコミとともに一同爆笑)」
小野大輔「ヒュウガは、ゲーム版では本当に固くて重い揺るぎのない人だったんですけど、アニメ版になると、ずいぶんと揺るぎのある人になって……(笑)。船酔いしたりだとか、登場シーンが半裸だったりとか……。監督、ヒュウガで遊んでましたよね? (監督:若干(笑))。アニメ版ではコメディ担当にも寄りつつあったのですが、自分がコメディ好きなので、すごく楽しんでやらせていただきました」
山口勝平「今回ルネという役は相対するマティアスとの絡みが多かったですね。アニメのネオアンジェリークでのルネの立ち位置というかポジションは、あまりアンジェリークのほうに寄ることもなく、どちらかというと教団長として自覚を持っていくということにポイントが絞られていたようで、立ち位置としてても面白い役だなと思いながら演じてました」
平川大輔「ベルナールはテレビ版になって、ますますケガが増えました(笑)。何も特別な力を持っていない人間なりの戦い方を表現しているベルナールを、僕は頼もしく思って見ておりました。小野君と一緒に「陽だまり邸へようこそ」というラジオもやらせていただいたのですが、よもや作詞・作曲してウォードン・タイムズ社歌を歌うことになるとは思いもせず……。まだまだこれからもラジオはリスターの人に支えられて、頑張ってやっていきたいと思います」
楠大典「すごく楽しい現場で、そんなに出番はなかったんですけど、短い本数の中で、作品を作り上げていくというのはすごく難しいなって思いました。マティアスもアンジェリークを口説くこともなく……(中村『口説いた人はいないですよ!』)、以上です(全員爆笑!)」
入野自由「エレンフリートは、途中のお話で牢屋に入れられて、どん底を見たこともあり、最後どうなるのかな? このまま友達がいなくなっちゃうのかなって(笑)、心配していたんですが、最後の26話で幸せそうなエレンフリートを見ることができてよかったです」
中村悠一「ジェットもアンジェリークがきっかけにはなるんですけど、恋愛だったり、ネオロマンス作品の中のキャラクターとはちょっと違いまして、心が芽生えたりするところが主眼だったわけで、そういうところは普段あまり演じる機会がない役柄だなと思って面白かったです、あと、高橋さんと入野君と3人で、ラジオ的なものをやらせていただいて、『陽だまり邸へようこそ』でしたっけ?(※平川と小野のラジオ番組) 、それと『財団へようこそ』(※DVDの特典となった中村、高橋、入野によるラジオ番組)が入れ替わるのかなという手ごたえを感じてますので、頑張っていきたいと思います(笑)(平川『そのあと、きっと『教団へようこそ』に取って替わられるんだよ(笑)』)」
木村良平「格好いい男の人たちがいっぱい出てくるというのはもちろん知ってたんですけど、こんなに声優さんやキャラクターによって格好いいにも種類があって、こんなに格好よく演じられるんだなと思いました。女の子じゃないので乙女心はないんですけれど、わくわくしながら聴いてまして、僕ももっと格好いい芝居ができるようになりたいと思いました。現場では、毎週毎週、収録が終わった後、お腹が痛くてこのあと大変だなって思いながら帰るくらい笑い転げてました」
中村俊洋「ヒュウガとカーライルとの友情話で、ちょっと自分の心に残っているのがありまして、そこで、皆さんの縁の下の力持ち的な役柄で貢献できていたらと思ってやっていました」
片貝監督「一応ネオロマンスという枠の中でやるということで僕もお受けしてたんですけど、新しい方向性を探っていこうといったスタート地点がありまして、コーエーさんのアイデアメモに『陽だまり邸炎上』とか書いてあったのを見て、『じゃあやってやろうか』みたいな感じでやった結果がこういう形になりました。ネオロマンスということで、素敵なシーンや男性キャラの格好いいところを描きつつも、それ以外のキャラクターやその世界の描写も忘れないようにやっていこうという気持ちはずっと一貫してありました。作り手でありながら、実際にホロリとしてしまうような話もあったりして、やってきたことはまちがいじゃなかったんだなって思いながら、最後まで突き進むことができました。制作はあと数本なんですが、その気持ちを最後まで途切らさないように、もうひと踏ん張りしていこうと思っております」