クラブツーリズム事業開発部長宇宙旅行クラブ担当の浅川恵司氏によると、参加申込みをしている日本人10名のうち、男女比は5:5。平均年齢は60歳で、会社経営者の参加が多いという。著名人としては元ライブドア社長で現小僧comの代表取締役の平松庚三氏が挙げられた。平松氏はVG社のフライトを最初に利用できる100席限定のシート「ファウンダーシート」で参加するとし、日本人初の民間宇宙旅行の経験者になる可能性が非常に高いことが判明した。また現在、宇宙旅行に申し込んでいる女性の最高年齢者は78歳の日本人であることも明らかにされた。
様々な質問が飛び交った質疑応答では、真っ先に「いつ、最初の宇宙旅行が運行されるのか」という問いが投げかけられた。それに対し、スティーブン氏は「私たちは『時間』が問題だとは思っていない。『安全面』との闘いが全て。宇宙旅行の最初のフライトの搭乗者はリチャード・ブランソンとそのご家族。事故がないようこれからも安全性を強化していく必要があります」とコメント。安全面に関しては、VG社と提携しているスペースコンポジット社とFAA(米連邦航空局)の判断に従うとしている。
また、競合他社の存在は? という質問には「我々は宇宙旅行の技術について他社より5年先を行っている。また多くの企業が技術や資金調達などで断念してしまっているが、20年後も我々1社が宇宙旅行を扱っているという状況は望んでいない。宇宙旅行が新規マーケットとなるよう、他社の参入を期待している」と述べ、宇宙旅行市場の独占企業になるつもりはないという意向を示した。
ホワイトナイト2のテストプログラムは18カ月~2年半を要する可能性があるとスティーブン氏は言う。すると、2009年内の運行開始はほぼ見送りになることが予想されるが、同社としては「時間」が重要ではないということなのだろう。実際に乗客を宇宙に運ぶ「スペースシップ2」の公開は、同機のテストプログラムが"しかるべき段階"に来た時に行われるという。スペースシップ2の公開が行われれば、宇宙旅行の幕開けはすぐそこだ。